廃材天国HP

2009年05月30日

陶芸は深いねー

3日間キッチリ陶芸家に戻り、菊練り、ロクロに座り、弟子の頃に手作りした道具で仕上げ。
一応注文の「お花の入る箸置き」200個達成目前に漕ぎつけたけど、200個焼いて完成させる為には250~300個は作っとかんとね。
窯の中はアメージングなんで、全部うまく焼ける時もあればそうでない展開もザラ。
特に今回は納期の決まったキチンとした仕事なんで念には念をね。

同じ形のモノを大量に製作することは滅多にないんで、最初は土と相談しながら必死に定規を当てて四苦八苦。
特に湯のみぐらいのサイズ以上だと「玉引き」と言って、250gとか300gと粘土を計って玉にして一個づつ引くので大きさを揃えやすい。
でも、今回みたいに小さいものは「棒引き」という大きな塊の粘土をロクロの上に置き、上で小さな作品を作っては切り取っていく方法。
もちろん備前の職人だと、棒引きで、湯のみも徳利もジャンジャン引く。
湯のみで一日4、500個が普通。
もちろん翌日に削りがあるんで一日200~250個。
僕にはそこまでの技術がないんで、棒引きで同じサイズに合わせるのは大変。
でも面白いのは感覚を掴んでくると最初一時間かかって10個だったのが、30、40とペースが上がってくる。
100個を超えた辺りからほとんど定規も確認の為に当てる感じ。
人間の感覚は正確で、5㎜も違ってると一目で分かる。

ここで言いたいのは職人の技術が凄いんじゃなく、毎日やってりゃ誰でも技術はついて来るってこと。
車の運転が誰でも出来るように、ロクロも毎日やってりゃ誰でも出来るんよ。

陶芸なんか毎日やってる層が少ないんで、陶芸家ごときが「先生」とか呼ばれる有様。
大体先生とか呼ばれる職種にロクなものはないね。
弁護士、医者、政治家と共通点は「権威」。
国家が認証する資格を持ってるだけでお金と権力を思いのままにする。
でも弁護士でも中坊公平氏、医者では安保徹氏、政治家では小川淳也氏のように現役でありながら現状に憂いてオルタナティブな価値観を持ち自分の生き方を貫く人は少なくない。
そもそも陶芸とか政治とか医療とかのジャンルそのものに問題はない。
そこに関わる「人」、もっと言えばそこに関わる「自分」がどう捉えるか。
僕は弟子に入り、備前焼きという巨大なピラミッドを中から見て「マジで~~~!?」とその愚かさと止まれないお金の流れに気がついた時、これはどのジャンルの仕事にもある今の社会の投影やなと理解した。

その頃出合った、アウトロー陶芸家の小向さんやネットワーク「地球村」の講演会などが僕の疑問を確信にさせてくれた。
金と権力を支える事実を知ってしまった。
どう考えてもバカバカしくて笑ってしまうようなこと、子どもが考えても分かるような愚かな事をいい大人がお金の為だけにやってる。
で、僕の選択は備前焼の組織から離れて経済的リスクはあっても自由を選んだ。
もちろん○○展などの公募展にも出品しない。
その展覧会で賞をもらうには先生と呼ばれる権力者に媚びないとけない。
という事実がある。

関係者のみなさんごめんねー。
これは、いい悪いじゃないし、備前焼の悪口でも人間国宝の先生の否定でもない。
間違いなく僕も備前焼の伝統の恩恵を受けて、今作陶できてる訳やから。
そういう現実を知って自分がどう判断するか?
そこに尽きるんちゃう?
「自分」を構築エネルギーは大変やし、いわゆる既存の恩恵にあやかれる楽さと言うたらないもんね。
事実を知る事がこの上なく重要やけど、事実は隠蔽されてるという現実もあるしね。

結局自分がどうしたいか。
僕は陶芸を辞めずに自分の見た世界で仕事を続けながら事実を伝えていこう。

と、かっこよく言うてみたけど、毎日自分の作ったおいしいもん食べてお酒呑んで遊んでるようなもんやからねー。
陶芸を出来る平和な国で生活出来るのもありがたいねーーー。







  
タグ :陶芸ロクロ

Posted by 陣 at 05:23Comments(1)焼き締めの陶芸

2009年05月26日

浮浪者陶芸家

いよいよ廃材天国で作陶するハメに、、、。

いつもお世話になってる方からの注文で、花びらを浮かべられる箸置きを200個作って欲しいという仕事。
この春は窯焚きはなしにしようと親父と話してたけど、どうしても7月の初めには欲しいと言うんで、6/27、28の田植えの前に小さい方の窯を焚くことにした。
そんな小さいものだけではいくら小さい窯といえど焚くことは出来ないんで、いろいろ作らなくてはいけない。
まあ、親父と二人で一ヶ月もあるからそこそこは作れるやろう。

作品を作る場所は2月の窯焚きの時は親父の工房に間借りしてた。
今、親父の工房は精進料理の店用にリフォームされてて、到底二人で作品を作るスペースはない。
かといって廃材天国の二階の工房はしょうたくんの部屋&焼いた作品で一杯になっとるし、、、。
そもそも粘土を上げたり作った作品を下ろしたりも階段がなくてハシゴやから、、、。

ということで、二階の下の物置と化した部分を片付けて、仮の工房にすることにした。
インドみたく路上でタイヤのロクロをまわすのも悪くないけど、作るものがそこまでラフじゃないし、、、。
二階の下部分は吹きっさらしなんで、超乾く。
ロクロ引いてもあっと言う間に乾くし、均等に乾かずに上はカチカチ、下はベチャベチャでは仕上げに差し支えるからなー。
そうくれば、いつもの定番でありながら最強の材料、ブルーシート様の登場だ!

ほんと、このブルーシートってアットホームなんよねー。
廃材天国では、、、。
あっと言う間に施工(?)できて雨と風を防いでくれる。
しかももらったストックがまだ多少あるし。
風でバタバタしないように、ピンと張って板を当ててビス留めする、これ基本。
バタバタすると素麺みたいにシートがバラバラになってしまうからね。

全部ブルーシートじゃあアレなんで、ロクロを置く面だけ畳にした。
丁度いい枚数余ってたんでね。
親父の工房から余ってる電動ロクロを持って来て、、ロクロの前の道具や作品を置く台、乾燥させる台、仕上げをするテーブル、ロクロで引いた作品を置く取り板、、、。
作陶に必要な一式をササッとあつらえる。
もち、廃材で。
しかもつい最近持って来てくれた、ボロいの。
「焚き物にしかならんやろけど、かまんかなー。」と遠慮がちに持って来てくれた廃材ですら、うちでは材料にしてしまう。
しかも今回は一ヶ月だけの仮という前提もあって、ほんまに超超テキトーなその場しのぎの工事。
うーん、完全に伝統工芸をナメてますなー。
使った板は土木の仮枠のコンクリート付きのボロボロの板。
この工房で作んりょったらお客さんは怒るかなー?

そこにある材料で最小の労力で、最速の仕事をする。
見た目も耐久性も全く関係なし。
これが廃材天国の最も得意とする所。
材料が廃材なだけじゃなく、めったやたらと丸鋸やチェーンソーで切って、ビスで留めるだけという超仮仕事。
もしこの仮のまんまずっと使ってても、うちの場合は何の問題もない所がええやろ。

「一生仮でノープロブレム」
これ、今日のキーワード。

ロクロの前に置く水を入れる容器も先日の金物屋の解体の鍋。
イスは電線のリール。
乾燥台の脚にはオイル缶。
廃材コーディネイト的にはバッチリ決まったね。
完全に浮浪者陶芸家状態!






  

Posted by 陣 at 08:07Comments(0)焼き締めの陶芸

2009年05月25日

昔の作品っていい

昨日は笑ちゃんが友達を連れて焼き物の作品を観に来てくれた。
一応二階の工房はプラスチックのコンテナに入れた作品を上げるには上げたけど、まだ展示場という雰囲気にはなっていない、、、。
コンテナから随時出しながらいろいろ作品を観てもらった。

最近は軽く、薄く、収納しやすく、と一般的な家庭にもウケルような作品が多かった。
というのも家作りや手作りの自給自足の生活に入ってからというもの、陶芸に置くウエイトを自然な形で減らしてきてた。
時間を減らすということは当然情熱も減らすということ。

そんな中、彼女たちが注目してくれたのは僕の10年も前の作品たち。
重く、グニャグニャ、どう考えても使いにくいのばっかし。
初期の頃はそういう作品に高い値段をつけてた。
今は普通の作品と同等にしてるけど。
何しろ、そういう僕にとって超思い入れの深い作品をたくさん買ってくれた。
定番のゴマすりなんかも。

お昼になったんで、法事の残りの筍団子、豆腐マヨネーズサラダ、イタドリのキンピラでランチ。
味噌汁にグリーンカレーペーストを入れて、タイの米の麺を入れての、エスニックヌードルを添えて。

昔はわざと普通じゃなくしようと「アンチ精神」みたいな所があってね。
岡本太郎曰く「現代の芸術は綺麗であってはいけない、美しくあってはいけない、心地よくあったはいけない。」。
弟子の時代のこういう本を読んだり、現代舞踏の公演に足を運んだり、ノイズミュージックのライブに行ったりと今から思うと過渡期の学びをしてたんやな。

太郎さんのいう「現代の芸術」は赤富士描いて額に入れてりゃ誰もが喜ぶ、右へならえみたいな自分の判断をもたない現代人に対する警告もあったんやろう。
しかも彼の活躍した経済成長期の狂い始めた時代には、それに警鐘を鳴らす狂った芸術が必要やったとも思える。
そういう過渡期は今もなお度を増しててるようにも思えるけど、純粋に「これが好き」「これが楽しい」っていう作品、音楽もたくさんある。
僕自身が変化してそういうステージに気がつき始めたのかもしれない。
だって、その方がほんとに心地いいもん。

これからはネガティブな社会を反映した意味での「変わった作品」じゃなくて、「本当に自分の好きなものの表現」というフツーに楽しく制作しよう。
しかも絶対的に権力とお金に翻弄されてはいけない。
作品なんか売れなくとも生活を可能にさせる、「最低限」という価値観をチェンジするんだ。
「年間300万ないと生活出来ない。」から「100万もあったら楽勝じゃん!」と、これは考え方の問題。
金や権力から自由になる。
これはほんとうに大切な問題。

サイクラブのきじはくんのラップ
「善悪じゃなくて選択だ
 常に自分が何が好きで何が嫌いかを見極めろ」

「選択」は毎日訪れる。
その選択肢を広げる為にはテレビと新聞の情報だけではダメ。
ほんとに「現場」を見て信念を持ってそれを伝えようとしてるジャーナリストが本を書いてる。
ほんとに勉強しないと自分にふさわしい選択は出来んぞ。

昨日のお客さんあっちゃんの薦めてくれた「抗がん剤に殺される」船瀬俊介さんの本。
彼女は薬剤師でありながら代替医療の研究を個人的にやってるコアな人。
やっぱし!とも言うべき「自分」をもったステキな女性。

「自分を持つ」とか「好きなことをする」とか「自由」とかはいたってシンプルな事やのに。
こんな社会になってしまったのはテレビと学校で賢くお勉強させられた僕たちはその澄んだ目が曇ってるだけ。

シンプルに生きる為に再勉強せないかんというのもトホホホって感じやけどしゃあない。
だって今の日本ではそれが難しいんやから快く受け入れよう。
ちなみに船瀬さんのベストセラー「買ってはいけない」は最高やったねー!







  

Posted by 陣 at 08:16Comments(0)焼き締めの陶芸

2009年05月24日

手作り法事

何回も家族でミーティングを重ねて、法事の段取りをしてきた。
僕のじいちゃんの3回忌。

今回は仕出屋の料理を注文せずに家族で料理を手作りすることに。
そもそも食べきれない程の豪華絢爛な、それでいて感動のないあの仕出しの料理って一体、、、。
ちなみに法事の普通のオリで一人前が7000円もするんで。

とにかく冠婚葬祭の無駄な見栄はもうええって。
法事ごときに3万も包むんやったら、質素にして1万の方がお互いにええのに、自分から先頭切手変えるのには勇気がいる。
幸い親父から言い出して、うちら夫婦や源とで全面的にサポートした感じ。
ばあちゃんも最初はけげんそうな反応やったけど、「私の時は密葬でええんや。」と言ってるぐらいなんで結果的にはOKしてくれた。

この辺りの風習では朝9時とかから集まってまず湯だめのうどんを食べる。
そんで10時からオツトメ、休憩を二回挟んで11時半ぐらいまで。
この休憩の時には生菓子、駄菓子などを出す所、あっこスイーツにした。
和菓子で玄米粉の抹茶あずき餡、二回目はオートミールのクッキー。
みんながお墓に行ってる間にお膳を用意して昼から食事。

最近親父の精進料理屋への準備で、着々と漆のお椀や古伊万里、お膳などが揃ってるんで、焼き締めの陶器と組み合わせて器系はバッチリ。

前の日から弟の源や妹の雅も含め、家族総出で仕込みに入ってたんで、当日は多少バタバタするも、中々うまくいったね。
座敷に正式にお膳を用意するお客さんが16人、お手伝いとして来てくれてる奥さん達、うちら家族も入れると30人以上の大所帯やった。

前菜に筍のフキペースト和え、つくしの甘酢、イタドリのキンピラ、わらびのゴマ醤油、ソラマメの含め煮
ヨモギ入りゴマ豆腐
ちらし寿司 水ナスのヌカ漬け
筍団子の甘酢アンかけ
メバルの煮付け
みょうが、ミツバ、かいわれの冷たいミニ素麺
じゃがいもの磯辺揚げ、とうふマヨネーズサラダ添え
生麩とミツバのお吸い物
豆腐のレモンクリームをかけた八朔、いちご、キウイ

もちろん全部手作りな上に純正の調味料。
味の素やほんだし、出汁しょうゆなどは使いたくないからね。
化学調味料入りの市販の味に慣れてる人にもおいしく食べて頂くためには出汁をとる時の鰹節なんかを奮発した。
分とく山の野崎さんの料理書を参考に濃い目の味付けでいった。
実は「ここでちょっと味の素入れたらおいしい言うてくれるんやろなー。」と内心思いながらも、本格的な和食の味つけの奥深さを改めて思い知ったね。

葬儀をしない病院から火葬場に直葬とかは絶対におかしいと思うけど、自分からは変えずにみんながやっとるからと豪華な法事や結婚式をやってしまうのもおかしい。
要するに昔みたく、家族や親戚と手伝いし合いながら手作りで冠婚葬祭をしたいものやね。

秋山家のスタッフはレベル高いんでばあちゃんも納得してくれておふくろも一安心。


玄米粉の抹茶あずき餡


スタートのお膳


ジャガイモの磯辺揚げ、豆腐マヨネーズサラダ添え




  
タグ :法事手作り

Posted by 陣 at 09:11Comments(1)手作り、無添加

2009年05月22日

廃材支柱のオブジェ

5月の初めに植えた果菜の苗が大きくなり始めた。
去年不耕起無肥料で小さな菜園を廃材天国にも作ってみるも、ここは超水持ちのいい水田の跡地だけあって粘土質でカチカチ、雨が一日中降れば3、4日は水溜りになる水はけの悪さ。

今年は長崎の吉田さんの提唱する「生ゴミ元気野菜」のやり方を取り入れた。
玉ねぎの皮やみかんの皮などの生ゴミを畑にすき込み、ビニールで覆って醗酵させるやり方。
他から何も持ち込まないという自然農にこだわってると後何年も廃材天国では野菜の収穫は見込めないんで、松見歯科やてんつくマンも推奨する吉田さんの本を読んで、やってみた。
この春の小松菜や水菜もよく出来た。
何よりうちのカチカチの土地がかなりいい感じになってきた。

不耕起ってその土地によるんよねー。
一軒目の廃材ハウスの土地はめちゃ肥えてて何でもよく出来た。
夏の果菜も冬の根菜や白菜まで、市販クラスの大きさになってた。
もちろん不耕起無肥料、野菜が見えなくならない程度の草取りだけ。
水田も6年間やったうち、最初の一反を不耕起でやった時なんか8俵以上取れたもん。

それで、昨日は果菜の支柱作り。
グリーンのビニールを巻いた市販の支柱なんか買わないんで、建築には使えなさそうな細い木を選んで支柱にする。

トマトは高瀬の河野さんに苗をもらった固定種の「ポンテローザ」という品種。
定番の「自這えきゅうり」も。
後は普通に苗物屋で買ったゴーヤ、キュウリ、ナス、ピーマン、ジャンボピーマン、トウモロコシ、セロリ、スイカ、オクラ、ツル紫。
種で撒いてるのはリーフレタス、モロヘイヤ。
自然発芽してるのはカボチャ、ゴボウ、バジル、シソ。

もちろん、廃材天国の小さな菜園じゃあそんなに取れないんで、親父とやってる方の本格的な畑が食材としてはメイン。
こないだ稲も苗床作って撒いたんで、6月の終わり頃が田植え。
また去年みたいに、手植えで大勢でやるきん来たい人は来てねー。

支柱作りは数ヶ月がけもてばいいだけなんで、ほんとテキトーでいい。
無造作に選んだ細い廃材をビスで留めていく。
切ったりしないんで、はみ出ようが斜めになろうが関係なし。
移植して枯れた木の周りに植えたトマトの支柱が面白かった。
この木を利用して支柱を作ろうと思ってたんで、サークル状に廃材の柵みたいになったよ。

キュウリ、ゴーヤ、ハヤト瓜は井戸の屋根の柱を利用して廃材の番線を張って、そこへ這わせよう。
大量に廃材をもらう時に縛ってある番線も全部ストックしてあるからね。
こういう時に利用できて何かと面白い。






  
タグ :菜園自然農

2009年05月20日

電柱の鳥居は羽子板で決め

電柱の作業の続き。
4本立てた柱に二本の上具を乗せて鳥居を二つ作る。
そこへ角材を垂木状に置いてその上はまだ未定。

二階建ての工房の幅と同じにしたんで、柱の間隔は3間(5、4m)。
柱を立てた後で上に乗せる材料を探したんで、そんなに長くて丁度いい太さのが中々見つからない。
めちゃくちゃ太い梁はあったけど、電柱が細いんで無理。
たくさん積んでた稲の乾燥用の丸太をどけると長い電柱がまだ残ってた。
細くて7mの電柱が見つかったんで、間に柱を後で入れて補強することでそれを採用することにした。

柱の上の面をチェーンソーで丸太を乗せる溝を作る。
こういうのも慣れたやり方なんで、目見当でバリバリ削っていく。
乗せる丸太の太さに合わせて溝のアールや深さを大体合わせる。
兎にも角にもチェーンソーの刃がビンビンに研がれてなくてはいけない。
まあ、電柱は杉なんで柔らかくて削ったりには最適の素材。

いよいよ上具を柱のそばへ持ってくる。
重いと借りの支柱を柱に添わせて上にチェーンブロックを付けてジワジワと上げるんやけど、今回は細い丸太なんで、片方タイヤショベル、片方は人力で上げる。
しょうたくんに細い方をもってもらって脚立の段を一段ずつ上げていく。
上の方は体勢が難しくてギリギリ感はあったけど何とかうまくいった。
自分に近い所でモノに接しないと力は発揮できない。
脚立の位置や体勢、持ち方が一番大切。
そういう事に気を使うのが結果的に安全で疲れなく、効率のいい仕事を生む。

乗せた丸太と柱は「羽子板ボルト」という金物で固定する。
長ーいキリを付けたでかいドリルで丸太に穴を開けて、この金物をボルトとナットで締めこむだけ。
毎回太さの違う丸太を使う廃材天国では羽子板の部分だけが別になってるのを使ってて、ボルトの部分は4分(12㎜)の寸切り(長いボルト)を計って使う。
これだと毎回ホームセンターに金物を探しに行かなくていい。
羽子板の板の部分、寸切り、座金、ナットを大量にストックしてたらいつでもすぐに間に合う。
こういう金物のお陰で廃材天国は成り立ってる。
何しろ大工さんのように木を切り込んではめ合わせるような高度な技を駆使しなくても出来るのがコンセプトやからね。

作業は滞りなく、美しく進み、鳥居の一つが完成した。
「廃材建築」に興味のある人しか面白くない日記になったな、、、。

あ。
5月か6月に小さい方の窯を焚く予定は秋まで延期にしようと決めてたんやけど、6月の田植え前に焚く事になったよ。
県内の人はまた窯の前で宴会しよー。









  

Posted by 陣 at 06:53Comments(0)廃材ハウス

2009年05月18日

究極の味噌完成、感無量!

味噌できたでーーー!

おとといの朝、水にかしてた豆はプックリふくらんでいい感じ。
昨日の朝、6時半に薪で焚き始める。
4時間も焚くと指でふにゃっと潰れるようになる。
食べておいしいのはまだコリッとした食感があるぐらい。
でも味噌に関してはすんごい柔らかくならんとダメ。

おととい麹屋さんから帰ってきた麹を木のもろぶたに広げる。
観音寺の室本という麹では有名な地域の入江さんという店に頼んだ。
今までの麹屋よりも板状に麹菌がびっしりと繁殖してていい感じ。
ここは少しのお米でも自分の所のをもって行けば麹に加工してくれる。
加工賃は一升が650円。
今回は2斗(30㌔)。
もちろんうちの手植えの農薬、化学肥料、除草剤なしの自家栽培米。
無農薬と謳ってて除草剤使ってるようなのも売られてるんで、ほんとに食べるものは顔の見える関係で手に入れたいよね。
宇多津の「くぼさんのとうふ」から分けてもらった契約栽培の無農薬大豆は一㌔400円。
これも30㌔。
そして一番大事な塩は前の日記で詳しく書いた天草の「小さな海」500gで1000円の塩。
これは加工用としてパッケージに入れずに大袋で送ってもらって1㌔1000円。
この小さな海という天日塩と、おまけにこの塩を作りに行ってる笑平くんの作った煎ゴウ塩と言う釜で炊いた塩も。
これは最初に送ってもらった天日塩の後にすぐ追加で「俺も味噌作りの仲間に入りたいと思って笑平塩を使ってもらいたいな。」と言うメッセージと共に送られてきた嬉しい塩。
塩は大体14㌔使ったね。

まず、もろぶたに広げた麹の上に炊き上がった豆を広げて混ぜる。
乾燥の段階の豆一升にお米の段階の麹一升の配合率。
麹は麹屋さんが5合単位にしてくれてるんで分かりやすい。
豆は一升だけ別に計って別の容器で水にかして、別に炊いてそのかさを計ってその量(1升分)ずつ大鍋からもろぶたに取っていく。
そしてアメという豆を炊いた煮汁を3カップ程回しかける。
ある程度柔らかい方が醗酵しやすく、アメを入れすぎると傷みやすいという理屈。
この段階での総量を量ってその2割の塩というのが僕のばあちゃんのレシピ。
今年は18%で仕込んだ。
こういう大事な部分はまだまだ僕らも慣れてないんで(今年で3年目)ばあちゃん(90歳)に廃材天国に出向いてもらって指導してもらった。

そうこうしてるうちに一緒に仕込む仲間も集まってきた。
わあいのマサ、大田キミちゃん、静子さん、ゆかり、ゆきえ姉妹、後は僕ら夫婦、お袋、しょうたくん、ちびっ子たちというメンバー。
これだけ居ると、みんなで手分けしながらの流れ作業が出来て速いねー。
みんなそれぞれの工程をかわりばんこに体験してだんだん覚えていく。
僕らがバタバタとやってると「わたしや全部一人でやんりょったんやきんな。」ボソッとばあちゃんがつぶやいた。
子どもを背負って月明かりで田植えをしたとかばあちゃんの武勇伝はきりがない。
でもその時代はそれが当たり前やったんやろな。
そういうのを聞くと「まだまだー。」と自分を甘やかさずに頑張れる。

後はちびっ子お待ちかねの鋳物の挽肉機を廻してのウネウネウネ。
麹は豆を潰した後入れるという本が多いけど、うちは麹も豆と一緒に潰すんで、味噌汁の最後に麹の粒が残るというのがない。
残った方が手作りっぽいけど、うちのはうちので気に入ってる。
まさしくモンブランの如くウネウネ出てきた豆と麹に計った塩を混ぜてしっかり捏ねる。
それをパシパシとダンゴにしていく。
最後は容器に軽く塩をふってこのダンゴを隙間ができないように思いっきりバーンとぶっつけていく。
みんなめいめいに5㌔とか10㌔とか容器に入れていく。
後は半年待てばおいしい味噌になってくれる。

ほんまに醗酵って凄いねー。
今から微生物くんが活躍してくれて醗酵していくんやね。
毎日こういう本物の発酵食品を食べて日本人は健康で聡明な文化を創ってきた。
いや、これから日本が世界に誇るのは車やデジカメじゃなくて、こういう伝統食品やぞ。

毎日味噌汁を飲んでた人は広島の原爆の被爆地帯の中でも助かってる(ほんとの話)とかほんとに味噌ってスゴイね。
アトピーもメタボもガンも簡単に解決するぞ。

夜は豆料理三昧。
しょうゆ豆(炊いた豆に醤油かけただけ)
豆のトマト煮込み(にんにくと新玉で)
豆と新玉のマリネ(オリーブオイルと酢、塩、コショウ)
豆の掻き揚げ(豆だけで)
豆のお酒ってないんよねー。








  

Posted by 陣 at 07:20Comments(0)手作り、無添加

2009年05月17日

電柱4本完成

昨日は午前中味噌作りの準備。
午後は電柱の続き。

去年も借りた大っきな鍋&鉄製のクドを近所の元県会議員のおっちゃんに借りる。
観音寺の麹屋さんに頼んでた麹の引き取り。
くぼさんの豆腐と梶本さんの豆を洗って大量の水にかす。
何せ豆30㌔なんで、容器も大きいのが要るしめちゃ重い。
何とか準備を済ませて一安心。

昼からの作業は昨日4つ掘った穴に2つ電柱が立ってる。
まずはその立ってる電柱の根元にコンクリートを練って流し込む。

砂利3、砂、2、セメント1の割合で混ぜる。
こういうのは一軒目の時に、ダルマというコンクリートを混ぜる機械を借りたりして近所のおっちゃんに習った。
砂利や砂は常に廃材天国にストックされてる。
セメントは25㌔で今は380円、安いねー。
今回の4つの電柱の根元分で4体買った。

コンクリートはドラム缶を半切りにした缶に入れ、攪拌機で混ぜる。
角船よりも速いからねー。
こういう作業が初めてのしょうたくんはかなり手こずるもだんだん慣れて来てた。

二本分流し込んだ後、もう二本電柱を立てて、杭で仮固定して、またコンクリート。
昨日穴を掘ってるんで、速い速い。
最後の表面はコテでならして、美しく完成。

土木作業って一連の流れをスムーズに作るのが凄く楽しい。
僕はもう慣れっこの事もしょうたくんにとっては分からなさ過ぎて、えらく考えながらで疲れたそう。
この「考えずに出来る」レベルにならないと作業は美しくないし、楽しくない。
もちろん僕も一軒目の時は初めての事だらけやったし、それはそれで楽しかったけどね。

この「電柱掘っ立て工法」は僕の廃材建築の原点でもあるし出番も多いんで、作業工程は完全に完成の域に達してるね。






  

Posted by 陣 at 07:34Comments(0)廃材ハウス

2009年05月16日

秘密兵器登場

長くなったんで、二回に分けたよ。

穴が4つ完成したんで、角材の下敷きになってた電柱をタイヤショベルで引っ張り出して長さを計って4本揃える。
よく研いだチェーンソーでサクッと切って穴に立てる。
杭を3本立てて、仮の固定。
今はしょうたくんと二人なんで楽チンやけど、一人ででもちゃんと出来る。
今回なんか穴も浅いし、電柱も短いんでめっちゃ楽。

地盤が粘土質なんで、電柱が埋まりこむ心配はないけど、片方が少し短かったんで、石を敷く。
地盤が悪いと大きな石かコンクリートで底を作る必要がある。
小豆島の元気の種村の「そら」という電柱の家も僕が最初の段取りをしたんやけど、あそこの地盤は柔らかく、コンクリガラで底を固めた。

垂直は遠くから見る。
これにがぎるよ。
二人いれば一人が指示を出して、もう一人が微調整。
90°位置を変えて見れば大体分かる。
このぐらいで十分やで。
水平は?
これは屋根の勾配もあるんで、一応計る。
ここで秘密兵器登場。
まさに水を入れて使う昔の水平機。
缶に水を入れて、透明のチューブが底から出てて、缶の水面とチューブの水面がどこへ持っていっても水平という単純な道具。
廃材天国にレーザーレベラーはお呼びでないよ。
この水平機で地面の近くの基準の印を付けてそこから上にいくらあるかを計る。
電柱は脚立に登ってチェーンソーでカットする。
これで水平が出る。
まあ、今回もどんな屋根にするかまだ考え中なんで、わざと水平を崩す可能性もあるねどね。

夕方しょうたくんとメジャーを持って廃材天国中を物色。
3間(5、4m)以上の材はたくさんはない。
長方の角の桁用のが6mでちょうどいい感じ。
もう一つ、丸太の5、7mのは八尾の本格的な日本建築のメインの梁の。
アホみたいに太くて今回のチビ電柱にはバランスしない。
細くで長い電柱もあるにはあるんでそっちにしよかなー。
電柱は埋め込み専門に使いたいんやけど、しょうがないね。

さあ、屋根をどんなデザインにするか(なるか)楽しみーーー。
材料を見渡しながらピンと来たデザインになるんよ。
工法は後でついて来る。




手前のブリキの缶に水を入れてる


慎重にチューブを止めて、水が止まった所が水平



  

Posted by 陣 at 06:13Comments(0)廃材ハウス

2009年05月16日

ラブ電柱

海の家の後はしょうたくんの部屋になってる二階の掃除。
一応壁は完成してるんやけど、物置状態だったんで、要るものと要らないものを仕分け。
何でももらうけど、結構要らんものも多いんよいね。
しょうたくんも随分快適になったと。
焼き物の作品も二階に上げて一応収納できた。
きちんと展示できる日はまだ遠いけど、、、。

昨日の昼からはいよいよピザ窯を作る為の屋根作り。
こないだ窓とか入れてた二階の工房から大きく軒を出す予定。
二階建ての工房の電柱の幅は3間(5、4m)、そこから5m軒を出す。
ピザの窯は一坪もあれば十分やけど、20人規模のピザパーティーをやるとなるとコンパネぐらいの大きな台が二台ぐらいにイスが20個とかになる訳やからこのぐらいの面積は必須。
今まで作りに行ったピザの窯も屋根のない所も多く、後から作ってる所もあった。
一回ピザパーティーでもして使うと分かるけど、窯の前に大きな屋根がないと、超不便。
突然の雨はもちろん、夏の紫外線除けの意味も大きい。
炎天下で薪でピザなんか焼けないからね。

工法は二階建ての工房と同じく電柱掘っ立て。
穴掘って埋めると基礎と柱が完成するこの工法は廃材天国の看板メニュー。
僕の廃材建築デビュー、一軒目の工房(3間×4間、片屋根、高い部分が5m)がこれ。
その後に作った陶芸の窯の屋根もこれ。
その他にも廃材置き場や軒など、、、。
そして、二軒目の廃材天国でも二階建ての工房をまずこの工法で建てた。

一軒目の9年前はこの木の電柱もたくさんあって、産廃としてうかつに燃やしたりできなくなった時期もあって短いの(3~4m)ももらってくれるんならタダでええよと、7~10mぐらいのを30本以上もらった。
二軒目の05年とかになって来ると中々この木の電柱が少なくなって来てて、長いものを探すのに苦労するようになった。
それでも電力の下請けの電柱の工事をする会社をタウンページでシラミ潰しに電話していって何とか集めた。

先日のクレオソートのような防腐材が高圧で芯まで染み込ませてるもんやから何十年経ってても腐ってないし、今後も腐らない。
黒の電柱がこれで、臭いのないグリーンのと二種類ある。
グリーンの方はあの強烈な臭いは全くなくて、何か別の化学物質みたい。

一軒目の工房は1、8m、二階建ての工房は1、6m埋め込んでる。
もちろんユンボがあっての作業。
二軒目に持ってきたユンボはオシャカになって今はもうない。
まあ、軒なんで今回は60㎝ぐらいでええやろ。
もちろんコンクリ練って固めるしね。

しょうたくんと野遊、土歩も動員してみんなでツルハシ&スコップ。
うちに来始めた頃のしょうたくんはまったくこういう土木作業の経験もなく、スコップの使い方も「それはないやろー!」と突っ込み入れてた。
こういう土木作業は素人には「大変さ」がのしかかってモチベーションが上がらないもの。
でもとにかく、コツコツとツルハシを振り上げない限り進まない。
おもしろい事に身体を動かしてると「出来るんかなー?」のような不安は消えていく。
最も、僕の場合はその繰り返しの経験(8tの粘土をクワで練った7mの窯作りなど)で、いかなる作業に対しても「大変やー。」というネガティブな思考は全くない。
しょうたくんもその辺りは随分楽になって来たそう。
そんなのがないどころか「もっと面白いことしよー。」という好奇心の方が強くてどんどん前に向いて進んでいく。
この好奇心というエンジンがかからんとと推進力は生まれんよ。






野遊と二人で落とし穴にして、ほんとに忘れて穴に落ちた土歩くん



  

Posted by 陣 at 05:32Comments(0)廃材ハウス

2009年05月14日

廃材天国、海の家計画

昨日半日で廃材天国は海の家みたく、よしずで日除けを作って夏バージョンに。
去年は玄関(?)の正面にゴーヤのカーテンを作って日除けにしてた。
でも家の南面の石のアプローチの部分が焼けた照り返しとまともに上から来る紫外線とで、真夏にこの部分を歩くのがひどく憂鬱やった。

ちょっと前から「今年は簡単に枠作って何かで日除けを作りたいなー。」と思ってた。
丁度先日の解体現場で見つけたよしずがたくさんあるんで、これを利用することに。
まず、材料ありき。
廃材天国を見渡して、何をどやって使うかなーと考える所からいつも始まる。
材料を買うという行為はうちではNG。
廃材天国になくてもどういうものがどこに行けばもらえるかもだいたい分かってる。
もちろんきちっとしたキレイな材料はないよ、何しろ廃材なんやから。

こういう軒を作る系の作業は楽。
しっかりした本体にくっつけていくだけなんで、安定してるし、速い。
一軒目もそうやったけど、まず本体が出来たらどんどん四方に増設していく。
軒を深くするのはハセヤンの廃材王国もそう。
何で最近の新築の家は軒が浅いんかなー?
もちろん窯業系サイディングの発達で軒を深くして家を守るという日本建築の常識は覆されたというのは一つある。
でもなー、軒下のスペースってめっちゃ使い勝手ええんよ。
廃材建築やってても子どもが遊んでてもBBQでも、、、雨と紫外線を防いでくれるスペースは広い程いい。

まず、稲を干すハゼの杭にこれまた解体現場から取ってきたクレオソートを塗る。
これは超有害なんで、今は販売禁止。
有害なのは分かってても木が腐るのを防いでくれる超ありがたいモノなので「使いたくないなー。」と思いながらも身体が勝手に軽トラに積み込んでた。
しかも昔の木の電柱をチェーンソーで削る廃材建築家としてはクレオソートのキツイ臭いは何となくアットホームなのだ。

太い桁(けた)を用意したくないんで、2m未満の間隔でたくさん杭を打ち込む。
その杭に製材所からもらう細い廃材をビス留め。
あとはとにかく材料をインパクトでじゃんじゃん固定していくだけ。
水平も垂直も全然関係なし。
だってこんな所の水平なんか全く意味ないからねー。
わざと曲げる程「やっぱり芸術家の作る家は違いますねー。」とかみんな言ってる。
プロは別としてこの「水平幻想」から自由になると超速いよ。
この「「スピード」も超大事。
自分自身を飽きさせないこと。
これはハイなモチベーションを維持し続ける最大のポイントやで。

枠さえ出来ればひょいっとよしずを乗せて針金でくくって固定して完成。
昼から夕方の半日仕事。
もちろんしょうたくんと二人やからというのも大きいね。
彼も随分インパクトを使うのが板についてきた。
電動工具なしに廃材建築は出来んからね。

ありがたいねー。







  

Posted by 陣 at 07:13Comments(0)廃材ハウス

2009年05月13日

玄米麹作り

究極の味噌作りにをするにあたって、大量に仕込んでもらう麹はうちの無農薬米を精米しないと麹屋さんが仕込んでくれないんで精米した。
愛媛の「山そだち」の大崎さんは発芽玄米にして玄米麹を仕込んでるという。
彼にいろいろ聞いて、一升だけ玄米麹を仕込んでみることに。

ネットで種麹を買う。
200gで1800円。
この種麹で200㌔の麹が出来るそう。
!!!???
めっちゃ出来るやんーー。
ちなみにスーパーとかの麹はえらい高い上に甘味料のステビアが添加されてる。
仕込んでもらうのでも一升あたり650円とかはかかる。
自分で出来るようになったら最高やな。

まず、2日ぐらい水に浸して発芽させた玄米を蒸す。
この「発芽」というのが難しい。
芽が視認できるようでは発芽しすぎ。
芽が動くか動かないかのぎりぎりの所が最も栄養的にいいそう。
出すぎはかえって栄養が分解されてよくないんだと。
蒸しあがった玄米をもろぶたに広げて、種麹をまんべんなく混ぜる。
後は湿度をキープしつつ30度の温度を保つ。
昼間は車の中。
夜は五右衛門風呂の蓋の上。

うまくいくんかなー。
なんとかくうまくいきそうな感じ。









夕方野遊と土歩くんは「焚き火で料理するー。」と言い出し、家の中でも薪やんと思いながら見守ってると、玉ねぎを炒めた「玉ねぎ焼き」を作ってくれた。
昨日は醤油とショウガで味付けされてて中々よかったー。

  
タグ :焚き火

Posted by 陣 at 09:46Comments(0)手作り、無添加

2009年05月09日

究極の味噌作りやるよー

去年もやった、みんなで味噌作りin廃材天国。
今年は内容をグレードアップしてやるよ。
豆は宇多津の「くぼさんのとうふ」の契約栽培無農薬大豆。
麹は秋山家の手植え無農薬米で仕込んだ麹。
塩は去年は伯方の塩やったのを天草の「小さな海」という天日塩に変更。
これは去年うちに来てくれた天草在郷美術館を主宰してる笑平くんが手伝いに行ってる所の塩。
伊豆大島の「海の精」から独立した、高知の生命と塩の会と同じく「小さな海」の松本さんも伊豆から郷里の天草に帰り独立されたそう。

この、僕らの身体に必要な「塩」とNaclとの違いは純粋なアルコールと酒の違いのようなもん。
純度が高い程身体に有害というのは精製された白砂糖、麻薬のコカインなども一緒。
人間の身体にはカルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルが必須で、Nacl99%のJTの塩は人間が食用にする塩とは呼べない。
完全天日塩(海の精など)のNacl率は81%、後の19%はニガリなどのミネラル。
今まで使ってた「伯方の塩」や「赤穂の天塩」などは輸入岩塩を溶かしてニガリを加えて再結晶したもので、Nacl率は90%前後だと。
詳しくは新泉社「自然食品」などの本で勉強してね。

これは値段に反映されてて、JTの塩が一㌔500円。
伯方の塩クラスが一㌔300円程。
海の精クラスは一㌔2000円以上。
いくら天然塩、自然塩と謳ってても値段を見ればすぐに分かる。
酒などは変にプレミアムとかで値段に正直とは言えないけど、塩は正直なのだ。

ミネラルが必須という強迫観念につけ込む、人間様が抽出したサプリじゃあ頂けない。
自然が創り出したものを食べずに人間の技術が作ったもので健康にはなれんぞ。
とにかく、不自然なものが蔓延してて、本物を知らない人は「そんな事いよったら買うもんないやん。」と耳を塞ぐ。
確かにその辺のスーパーにははっきり言うてないね。
皮肉にも最近の大きなスーパーは海の精置いてたりもするけど、、、。

とにかく新聞とテレビに洗脳されてたら大変。
ちゃんと勉強しようね。
中途半端な知識で変な健康食品とか掴まされんようにね。
ほとんどは値段で分かるね。
極端に高いものは絶対におかしい。
塩の500g1000円とか、味醂の一升2500円とかは適正な価格。
究極的には、さしすせその調味料と油ぐらいしか買わんでもよくなりたいね。
その辺りまで自給してる偉人もいっぱいおるけど、、、。

今回も10人ぐらいの仲間と廃材天国の庭ででっかい鍋で豆炊いて仕込むよ。
いっしょにやりたい人は電話してね、090-9771-0636。
5/17(日)朝から夕方まで。
何しろ、原材料はマジに最高、こんな内容のを買うとかなり高いやろね。
うちでは実費だけでやれるからええよね。

毎朝、自分の仕込んだ味噌と昆布と干し椎茸の出汁の味噌汁はマジに世界一!
心の底から美味い、滋味深さ。
日本に生まれてよかった~~~。


  
タグ :味噌

Posted by 陣 at 08:52Comments(0)手作り、無添加

2009年05月08日

ワクワクの解体現場

朝、PCに座ってると同級生の土建屋の社長が。
「金物屋解体するんやけど、何か取りにくる?」
おおーーっ。
久々の解体現場。
しかも金物屋って!!!
ラッキー!
2分で準備して軽トラでゴー。

もちろん、電動工具なんかのおいしいブツはない上に、潰れて10年は経っとんちゃう。
店部分も住居の方もかなりわやくちゃ、カビだらけ。
ヤカンや鍋もアルマイトの古ーいデザインの。
保温ポットはガラスの魔法瓶に花柄とか。
もちろん僕の目的は建築金物。
釘、蝶番、金槌、ドライバー、ペンチ、ハサミ、戸車、銅板、アルミの洗面器、一輪車、練炭、アイスピック、毛抜き、スコップ、秤、、、。
コンテナに手当たり次第にブチ込む。
こんなに使うかな?とかいちいち考える余裕はない。
金槌もマイナスドライバーも何十本も、、、。
何しろ、僕なんかが現場に入れるタイミングは今から足場組んで養生して、という重機が来る直前だけ。
たいてい一日か二日。
今回は半日という猶予。

きれいサッパリ片付けてから解体屋に頼む施主はいない。
ぐちゃぐちゃの現場は商品も家財道具も散らかり放題。
地面は見えない、、、。
まず最初に解体屋の幹部が入って、今回は同級生の土建屋も入ってるんで、よっぽどいい物は無くなってる。
でも、僕の欲しいような細かいもの(蝶番など)は誰も取らないんで、取り放題。
後、大勢で現場に居ると「おっ、それええやん、十分使えるやないか。」とか一応話題には上がっても、積極的にそれらをじゃんじゃんトラックに積み込む人も少ない。
遠慮なのか、みんなにはそれ程魅力的でないのか、、、。
そういう「ハハハ、、、。」みたいな空気の中、僕の興奮状態は最高潮。

火事場泥棒じゃないけど、解体現場は泥棒と一緒。
ほとんど、冷静な思考はできない大慌て状態で、必死で家捜し。
とにかく、解体現場のワクワク感を通り超えた興奮状態は凄いよ、しょっちゅうあると身体に悪いかも。

とにかく、山ほどモノはあっても僕以外の人が欲しがらないのは当然。
そんなに要らんもん。
廃材天国にストックされてる釘だけでも一生かかっても使えない程ある。
全国の金物屋、ホームセンター、そして各家庭の道具置き場、実際に使ってはないけど、あちこちに在庫されてる量だけで、今後釘って生産せんでもええんちゃう?と思ってしまう。
その上、コースビス&インパクト、連結ロール釘&エア釘打ち機みたいな新製品が次々と出るんで、普通の釘の出番は今後そんなにあるんか?
今回も僕が取ってきたのなんかほんの一部。

毎日、全国の解体現場、産廃処分場ではまだまだ使えるモノたちがじゃんじゃん捨てられてる。
その横では新しい製品をどんどん作り続けてる。
もったいないない、を通り越してつくづく資本主義経済の無駄と限界を実感した次第、、、。
いや、だからこそ、廃材天国のようなライフスタイルが必要なのだ!







写真二枚目は地下の倉庫、その奥に井戸があって、ポンプが。
ほんまに探検隊の気分。
もちろんポンプは外してきたよ。
さらは7、8万するからねー。

  
タグ :解体

Posted by 陣 at 07:45Comments(0)解体

2009年05月07日

北浜アリー、サヨコオトナラ大ブレイク

5日の夜は高松、北浜アリーNYギャラリーのサヨコオトナラライブ。
4日と5日と2日がかりで目一杯仕込んでの出店。

ヨモギ入りの姫パンに筍のハンバーグを挟んで、自家製豆腐マヨネーズと自家製トマトソースで味付けした「筍バーガー」。
定番の玄米タルト。
野遊作、黒ゴマのプリン。
あっこスイーツも盛りだくさん。
レモンタルトはうちの無農薬レモンのレモンクリームと豆腐で作ったレアチーズケーキ風。
はったい粉と練りゴマのクッキー。
酒粕のスパイシークラッカー。
バナナのキャロブショコラ。
ブルーベリーと豆腐のクリーム、ミニワッフル。
飲み物は玄米コーヒー。

もちろん、無添加手作り、マクロビスイーツ、卵、乳製品なし。
甘いもの食べたら太るー、とかメタボやからー、とか言う心配のないローカロリーで甘さも超控えめやけど、ほんとに身体においしい品ばかり。
自分で栽培した無農薬のお米で玄米炊いたり、コーヒーに煎ったり、ドブロク仕込んだ酒粕でクラッカーが出来る、あっこマジックやね。
今回も超大好評で、サヨコさん、オトさん、ナラさんもいろいろ食べて喜んでくれたよ。

ライブも超満員の大ブレイク。
ナ~タンの友達の地元ミュージシャンもたくさん来てた。
うどん屋さんも好評。
かまどGOGOの青木家は何とイタドリのジュース!?
イタドリをミキサーでクラッシュして出たピンクの原液に少しシロップで甘みを付けて炭酸で割った超おしゃれなドリンク。
これはうまいし、色もきれいやし、イタドリか~~~と言うインパクトもあって感動したー。
あまらさんはチャイ屋、うちのちびっ子がねだって何回ももらってた。
わあいのマサやなっちゃんはポストカード出したり。

東林院のライブもよかったけど、北浜アリーの倉庫の雰囲気で、大勢のお客さんが入って、食べ物や飲み物ががあって、以前行ったタラ八ッシーのアーティスト村みたいな無国籍状態がかなりよかった。
お客さんには外人もいて、みんな踊りまくりの大盛り上がり。

ほんとにナ~タンとアララトさんお疲れ様でしたーーー。   
タグ :ライブ

Posted by 陣 at 19:35Comments(0)イベント

2009年05月05日

姫さん一家来たよ

3、4日と姫さん一家が遊びに来てくれてた。
何しろ僕を備前焼の囚われた社会から開眼させてくれた牛窓の小向さんと、この姫さんなしにはうちら夫婦の手作り生活は語れない。
僕らも子どもたちもガンでもアトピーでもないのに玄米菜食や無添加、手作り、本物嗜好というのはこの二人から得た哲学なのよ。
「自分たち家族と友達の為だからこだわれる、お金取って自家菜園の無農薬野菜で料理なんかできない。」
というレストランよりも贅沢な「本物の味」を知ってしまったから、、、。

G.W.もどこも行かんでも最高のご馳走が食べれて、いろいろ手作りして遊んで、ほんと贅沢。

姫さんは野草料理の天才。
というより、草や生き物に対する感覚がほんとうに慈しみそのもの。
彼女からレシピだけもらっても絶対に料理は出来んね。
かつて牛窓で開かれてた「野草パーティー」には50~60品の野草料理が披露されてた。

僕らも何とか頑張ってるつもりでも、野草の世界はまだまだ、、、。
最近あっこちゃんは野草茶を作ったり、フキの葉のペーストを瓶詰めしたりとスイッチ入ってる。
昨日もスギナを採ってお茶用に。

こないだあっこちゃんと子どもたちで高梁の姫さん家を訪ね、ウドの根っこ、三つ葉、シャク、などをもらって来て植えてる。
もうみんな定着して大きくなりかけてる。
去年植えてもらったミョウガも新芽が出始めてる。
姫さん曰く、この辺りは草の種類が少なくて虫たちの種類も少ない、と。
確かに畦はコンクリやし、田んぼは米か麦やし、河原もしょっちゅう草刈りされてるし。
草刈機で一掃してしまうと、宿根性の草や多年草がはびこって、小さい草や生育の遅い草は負けてしまうそう。
結果的にセイタカアワダチソウのような外来種が多くなってしまって、生態系の狂いを招くんだと。

てことはこの丸亀でそれを取り戻す事はめっちゃ意義深いやん!
益々、野草ライフに力を入れんとー。

中一になる海人くんとうちのちびっ子はイトコみたいなもん。
みんなでよく遊んだー。
子どもたちは野草にはそんなに関心ないんで、バーベキュー(一応肉あり)したり、手打ちパスタまわしたり、5日の出店の玄米コーヒー煎るのとかも手伝ってくれた。

子どもに「お手伝いしなさい!」という言葉を言う程ナンセンスなことってないで。
大人が全力でしたい事に集中してたら「やらせてー。」と自然にしたくなるもん。
でもしばらくやったら飽きて子ども同士で遊ぶ。
そんでええんよ。
野遊なんか、昨日の夜も出店用の黒ゴマプリン(マクロの)作ったり、レシピ読めんでしょうたくんに読んでもろたり。
とにかく本人がやりたくなったら何でも実現するよ。
これは大人も一緒やろ。
やりたくない事はいくら理由をつけても出来んからねー。



(ピント甘いけど)コゴミ


大根の若い種、これは醤油漬けにすると最高(姫さん直伝)


スイバ(もちろん食べるのは若い葉)

  
タグ :野草

Posted by 陣 at 06:13Comments(0)手作り、無添加

2009年05月02日

サヨコオトナラ最高!

昨日は鳴門まで遠征。
かまどGOGOの青木さん主催のサヨコオトナラのライブに仲間が手作り品を出店してた。
廃材天国もスイーツ系、玄米系で出店。

ただ、、、。
車の運転が大嫌いな僕にしては鳴門は遠かったーーー。
11号線をひたすら東へ3時間。
高速も嫌いやし。
古い軽のバンやし。

でも行ってよかったー。
噂には聞いてたけど、サヨコオトナラのクオリティーは最高!
特にナラさんのジャンベは天才的やった。
サヨコさんのノリも軽やかで、みんな最後にはダンシング。
といっても、しっかりとしたラブ&ピースなメッセージのどっしりとした土台の上に成り立ってる。
お寺が会場というのもあったけど、弘法大師にも地球にも六ヶ所村にも感謝しようと、会場は一体になる。
この空気を作り出せるのはさすがサヨコオトナラ!

仲間たちの手作りの品々を食べ比べたり、作り方なんかの情報交換も有意義やね。
青木さんとこのイタドリのジュースには脱帽。
ユカリちゃんの黒パンも食べのものよりも置物に見えるし。
まこっちゃんのオニギリ屋もかなり完成されてる。
楽音楽日のカフェなど、その場でモチを炭火で焼いてのぜんざい。
ヨウダイは手作り梅ジュース。
青木さんの妹もシフォンケーキを手作り。
カニさんとこの噛み応えのある天然酵母スティックドーナツも絶品やった。
てらきちが大量にもらった人参をみんなに配ったり。
物々交換やおすそ分け、お互いの信頼関係で成り立つこういう会はほんとに無理も無駄もなくて最高。
エネルギーの効率もすんごくいいよ。

玄米コーヒーのドリンク類。
玄米おはぎ(小豆、干し柿、レーズンの餡)
玄米タルト(玉ねぎ、エンドウ、マッシュルーム)
キャロブ粉とバナナのショコラ
小豆粉のケーキ(味噌とレーズンとみりん)
はったい粉と練りゴマのクッキー
筍の竜田揚げ(おつまみに)

今回も完全にやりきった!
ほんと、自分のやりたい事に集中するから最高の結果になる。
もちろん疲れもするけどそれがまたいい。

ナラさんは玄米タルトに感激してくれ、オトさんはドブロクをお代わり。
廃材天国と自給自足の話でも盛り上がった。
5/5には高松でもライブあるよ。
廃材天国も出店します。

サヨコオトナラライブ

2009/5/5(火・祝)こどもの日
場所 北浜アリーNYギャラリー
開場19:00スタート19:30
料金前売り¥2000当日¥2500
(当日に別途ドリンク代¥500頂きます)

出演 
サヨコオトナラ
島津田四郎
ダイヤモンド・リリー
アキノキリン荘

チケット取り扱い・お問合せ・ご予約

ピーカーブーヤ 087-822-8512
pixie 087-840-3378
http://mixi.jp/view_event.pl?id=41372087&comm_id=151664





  
タグ :ライブ出店

Posted by 陣 at 11:17Comments(0)イベント

2009年05月01日

ポリカ波板最高!

午前中にガラス屋にアルミの窓枠を2つ持って行き、ガラスを入れてもらう。
以前はこの会社に近所のおっちゃんが行ってて、ガラス代だけでうちまで来てくれて入れてくれてたんやけど、今は辞めてて正式に一枚5000円とか取られる。
板ガラス買うてガラス切りで切って、とかまではまだ挑戦してないなー。
そんなに難しくはなさそうやけどな。

窓は3つ、窓枠は6つ要る所5つしかなく、うち2つが割れてた。
割れてるのは入れてもろて直ったけど、一つ足りないのをどうするか?
アルミの枠はメーカー、年代で全然違うんで、昔の枠を今作るのは常識では無理。
大体アルミの枠なんかあつらえてたらすぐに何万とかになりそうやし。

ガラス屋の帰りにホームセンターで材料を物色。
最初に考えるは当然透明でフラットなアクリルの板。
すぐ横に塩ビの板もある。
3×6で3㎜やったらアクリルは6000円、塩ビでも5000円、、、。
塩ビはすぐにくすんでくるんでペケ。
アクリルって高いなー、と思いながら資材館を歩いてると、、、。
あったがなー、クリアで安い素材が。
ポリカの波板!
ポリカーボネイトはジェット機の窓にも使われてるそうで耐久性は抜群。
うちの窓に必要なのが9尺で1800円。
これやがなー!
ただ、、、。
波板やからなー。
ここで有利なのが廃材天国で使うという所。
普通の住宅で窓がない代わりにポリカの波板はまず使えない。
うちでは窓なかったからポリカと十分ネタで通用するしー。

片方のガラスはちゃんと開くようにして、もう片方に木で枠を作る。
これはドリルビスで強引にとめる。
その木枠に波板を打ち付けて完成!
どうせ窓なんか片方開いたらええし、明るさもポリカでバッチリ。

ただ、ポリカーボネイトは環境ホルモン出るんで食器とかはいかんよ。
特に子どもの食べる給食食器とかね。
「奪われし未来」(シーア・コルボーン)で超勉強になるよ。

これで窓は全部入って、うち2枚はクリアなガラスになって超美しい~。





  

Posted by 陣 at 05:32Comments(0)廃材ハウス