廃材天国HP

2013年04月10日

折板快調

窯焚き終了後、すぐさまパイプハウスの作業に移行。

まずは8日の作業から。

折板快調
折板(セッパン)の残量を見るために、並べて長さを計る。
全ての部材にマジックで長さを書く。
そして、どれをどこに使うかを決める。

折板快調
ここで、横方向に使ってきた折板の使い方を変えるアイデアを閃いた。

折板快調
それと、折板の部材はハウスの半分ぐらいで終了しそうになってきた。
後の半分を廃材ゴムシートで覆うことにした。
ゴムってことはグニャグニャするので、パイプの上に野地板を張らないといけない。
で、長い間ビニールハウスのビニールで養生されてた電線リールを採用することに。

折板快調
色んなサイズのがある。

折板快調
こんな風に置いてみる。
固定は下からパイプを貫通させてビスをモミ込む。

折板快調
この棟から右は折板を縦に使う。

ここからは9日の作業。

折板快調
電線リールの丸の隙間をテキトーな廃材で埋める。

折板快調
上からも段差を埋める。

折板快調
折板の縦葺きはこんな感じ。
ある程度葺いて終わりが見えてきた時に、どうやりくりしても一枚足りない事に気づいた。
廃材天国内を歩いて見回してもない。
!!!
そういえばかつて母屋のトイに使ったぞ。

折板快調
ココ。
陶芸の工房になってる二階から母屋、そしてこの風呂までが繋がってるので、大雨の時には滝のように流れて大変。
で、折板を曲げて贅沢なトイにしてた。
ここから一枚外して間に合わせた。
こういう時には慌てない。

折板快調
ちゃんと代替の廃材みつくろう。
これは「プリント」という3、40年前によく使われてた外壁材。
折板は0、5㎜とか厚いものは0、8㎜という曲げようとしても大変なぐらいの厚みに対して、このプリントなどは0、2㎜とか。
ペラッペラなので、こういう使い方をするとすぐに腐る。
その時はまた別の廃材をもってくればいいだけ。

折板快調
どんどん葺いていく。

折板快調
結局7時ぐらいまでかかって、やりきった。
軒先のガタガタ感がクール。
別にデザインでしてる訳ではない。
ランダムな廃材の材料をそのまま使うとこうなる。
意図しないデザインこそ、クールに決まるものという証明。

風が強くなり、暗くなりつつある中、最後までやりきる爽快感が堪らない。
疲れや痛みが残って、こわばった身体を弛めるのが酒の役割。
ビールとドブロクが染みわたる。
一気にストーン状態に入り、シャンティになる。

折板快調
庭のウドがどんどん成長する。
白味噌での酢味噌和えと皮のキンピラ。
口に運ぶたんびに「う~~~ん!」と唸る逸品。

折板快調
これは猪肉の唐揚げと野菜の甘酢。

「やりきる」ことの充足感を改めて実感した日だった。
せっかくの労働に全力を出し切らないと値打ちがないぞ。
そして、その全力労働と感動的な晩酌がセットなのだ。
美味しい料理が存在するんじゃない。
自分の労働姿勢が美味しくさせるのだ。
そして、全力を出し切った身体が求めるものこそ、本物の素材と伝統調味料なのだ。


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