廃材天国HP

2010年07月31日

岩風呂の露天風呂!

27(火)の3時ごろ、佐那河内村へ出発!
軽バンに、インパクト、チェーンソー、丸鋸から、水平機、ハンマーなど細かい道具を満載。
もちろんビールも!
ルーフキャリアにはアルミの脚立が2本、コンクリ用の大きな角舟。

今回はマツケンのお母さんが居ないということで、初めてあっこちゃんとにこちゃんも同行。
あっこちゃんは料理担当。
子どもたちは家族で遊びに行くようなもん。
ルーフキャリアの上がキャンプ道具でなく、アルミの脚立というのも彼らにはそう大した関係はない。

作業は前回の続きで、五右衛門風呂と脱衣場の建設。
メンバーも一緒。
マツケン、マサ、ヨウダイ、ゆうた、のぶほ、それに棟梁の僕。
今回は熱低が来て、28(水)は涼しい中での作業。
29(木)の午前中だけ雨で作業は中止。
30(金)の午前中作業して、午後は帰路についた。


前回粘土を練って作った燃焼室の上に五右衛門釜を乗せてた。
もうそれも外側はかなり乾いてる。
その外側へ、ここらの地区の青石をモルタルで貼り付けていく。
吉野川系のこの青石はとっても美しい。
石の際だけはモルタルで固める。
それ以外の部分は瓦のガラで埋める。
これは解体した時のが一杯あるからね。
土だと後で収縮して地盤沈下するけど、ガラは縮まないんで最適な素材。
こういうのはあるもんでいい。


五右衛門釜から排水のパイプが出るようになってる。
それは外に出すんじゃなく、必ず浴室内に向ける。
で、この角のマスを設置して、浴室の床のすぐに下に手を延ばして排水できるようにする。


五右衛門風呂は焚き口と燃焼スペースの都合で、風呂がどうしても高くなる。
ので、浴室内に段を設けて、子どもでも入りやすいようにする。


焚き口の上も、五右衛門釜の側面を覆うように、石を張る。


風呂から夕日を望めるように、谷側の外壁はなし。
風呂につかるシュミレーションだけでも最高に気持ちいい。
はよ、ほんまに入りたいもの。


浴室の床は廃材天国で最近石畳に使ってる薄い石。
予めマツケンが粘土と一緒に取りに来てた。


休憩のときのおやつタイム。
あっこちゃんが現地で仕込んだ甘酒を自家製クズ餅にかけて、黒豆キナコをまぶして食べたよ。
しかも、スイカの角切りを混ぜて。
甘酒は冬というイメージがあるけど、乳酸菌、酵母菌、麹菌などが入ってて、夏の疲れに抜群なのだとか。
しかも、米とクズ粉で身体を冷やしすぎない。
身体を冷やし過ぎたり、緩め過ぎたりする、白砂糖のアイスクリームとは雲泥の差。


浴室の壁も石積みにした。
廃材建築はとにかく材料ありき。
マツケンの家の持ち山からこういう素材が自給できるのは最高。
買うと高いよ、この青石。


みんなにどんどん、指示したり、指導したりと忙しい。
まさにその都度、どの材料を使って、どういうデザインにするかと考えながらの作業やから。
モルタルの石積みもある程度やってみせて、後は誰かにバトンタッチ、「こんな風にやってな。」と。
僕でしか出来ない作業もたくさんあるんで、丁度このぐらいの人数がいいね。
解体の時なんかは10人ぐらいでやったけどね。


脱衣室の床。
浴室の入り口には薄い石をはめ込んだ。
丁度、床板と同じ厚みのがあったんで。
この床材や壁面に張る板はマツケンが製材所でもらってきた。
カマボコ状の廃材の背板をもらいに行って、「自分らで五右衛門風呂作っりょんですよ。」とか喋って「ほほう。」とおっちゃんの興味を引いたらしく、「売りモンにならんやつやから使えや。」とくれたそう。
デカシタ、マツケン!
こういう出会いで廃材建築はできるもの。
その為には、軽トラを走らせてて「おっ!」と材料が目につくと、ブレーキ!
で、「こんちはーーー!」と勢いよく喋りかける。


これも廃材天国からもってきたダンタニの新品の廃材ドア。


帰りにいつものプールで水遊び。

いやーーー。
ほんとにクオリティ高い仕事になってきたね。
この岩風呂は一般の家庭にあるレベルじゃないよね。
旅館とかみたい。
しかも、壁なしの景色は最高。
作業中も「サンセット作業やんーーー!」と言いながらはしゃいでたぐらいやからね。

マツケンのところはカエスガエスも環境抜群!
親父さんは鹿と猪を撃ってくるし、息子は鰻を釣ってくる。
家のすぐ前の菜園では完熟トマトや夏野菜がワンサカ採れてる。
標高200mで、夜はかなり涼しい。
自給自足という観点からは廃材天国のような山もないような土地とは別物。

でも、僕なり廃材天国の役割は大きい。
言わば、マツケンの所の近所の家でも非常に近代化されてる家も多い。
ロケーションが最高やからと言うて、最高の暮らしを送れるかと言うと難しい。
世間にどうこう言われようと「ほんとうに自分のしたいコト」を見つける。
そうすれば金や権力、テレビや新聞の情報操作とも無縁の世界になれる。
もちろん、世界情勢も近所づきあいも大事。

自分が本気の自分を引き出しさえすれば、後はついてくる。
あらゆる心配は消し飛ぶ。
自分の中の「大丈夫かな?」「どう思われるかな?」などの抵抗勢力がなくなる。
すると、珍しいもんやから逆に協力してくれる人もどんどん現れる。
「あいつはそういう生き方なんや。」というレッテルを貼ってもらった方がうまくいく。

まあ、今回完成には至らなかった。
また来週ーーー!

  
タグ :岩風呂

Posted by 陣 at 07:14Comments(2)廃材ハウス

2010年07月31日

田んぼ

27(火)、マツケンの佐那河内村に行く前に、田んぼの除草作業。
ヒノヒカリの所はジャンボタニシが除草してくれて、問題なし。
不耕起の黒米のところの草が凄い勢い。

稲の生育も凄く、どんどん分ケツしてる。
一本植えの方が株がしっかりするというのが面白い。


黒米


どれが稲でどれが草?というぐらい生えてる。


ノコギリ鎌で刈った。
とてもじゃないけど、抜けないからね。
丁度、ここは苗代の為に高くしてた所で、常に水から少し出てるんで、ジャンボタニシも食べられない。
そういう環境を改めると、来年は大丈夫。


何回もハザ植えし直したにも関わらず、機械植え用の苗を植えた田んぼの深い部分は食べられた。


同じヒノヒカリでも、「田んぼ苗」を一本植えで植えた所は、黒米に負けない程ガッシリとした強靭な株になってる。
とにかく「田んぼ苗」のしっかりしたのを作りさえすれば大丈夫。
30cm以上のしっかりした苗は絶対にタニシにはやられない。
ここへ来ても、苗代の失敗が後に響くんやからね。

必要な時に最低限の世話をする。
後はお米の生命なり、自然がそうなるようになってる。
しっかりした苗を作って、一本植えで、無肥料無農薬が最高!
  
タグ :田んぼ除草

2010年07月27日

いろいろメンテナンス

この土、日、月は居候のノブくんは居ない。

僕はチェーンソーの目立て、カバー類を外してコンプレッサーで掃除、プラグの点検。
こういうの大事。
仕事しっぱなしは必ず故障の元。
最近マツケンの所でよく使ったからね。
一仕事終えるとメンテナンス。
この前壊した小型のチェーンソーもプラグが緩んでたのも原因やったから。

軽バンと軽トラのエンジンオイルの交換。
ホームセンターで安売りの4ℓ980円のカストロールのオイルを買う。
一台、2、5ℓぐらいなので、数百円で出来る。
最近、よく走らせてるからね。
こういう世話で寿命が大きく変わる。
一軒目の廃材ハウスを建ててる時、河野さんにボロいユンボを借りてた。
その時にコンコンと言われたのが、「ボロ程丁寧に扱わなすぐ壊れるんやで。」と。
新車はジャンジャン無理させても壊れない。
今、軽バンは89000㌔、軽トラはまだ62000㌔。
どちらもまだまだいける選手ではある。
でもバンは平成10年式なんで、大切にせんとね。
子ども3人、大人2人で定員もギリギリやし。
これからも意地でも軽バン!
ルーフキャリアにてんこ盛り積めば室内は広々やし。

ホームセンターにオイルを買いに行った時に、子ども用のコテを買う。
帰って、「子ども用やでー。」と渡すと、「わーーーー!」と超喜んだ。
一部残ってた目地の作業を早速モルタル練って取り掛かった。
この作業は子どもでも、かなり集中力が持続するみたい。

今日の夕方早くからはまた徳島の佐那河内村へ。
28(水)~30(金)まで作業。
おそらく、今回で五右衛門風呂、脱衣場、トイレと今取り組んでる作業は終わらせられるんちゃうかな?


こっち向いてーと言うても、真剣な表情。


新しい柳刃ゴテに早速名前を書いて大事に自分の引き出しに仕舞ってる。
  

2010年07月26日

田中優さん講演会

廃材建築なり、薪の生活をなぜやってるのか?
そう聞かれて、一言で答えるなら「環境のNPOネットワーク地球村の講演を聞いたから。」だ。

一応、以前は環境活動家ばりに、行政や政治家に会いに行ったり、講演会を主催したりと色々やってた。
でも今は廃材天国で薪の生活をする事、田んぼや畑して、漬物や味噌を作ること自体にウエイトを置いてる。
活動でも運動でもない、「生活」そのもの。
そう、ハッキリとヴィジョンを持ったオルタナティブ生活。
円が破綻しようと、消費税が上がろうと、食料輸入が止まろうと、石油が値上がりしようと、地震や災害になろうと、ここで淡々と薪の生活をする。
もちろん、要望があればマツケンのとこのように、廃材建築の技術を提供しに行ってもいい。

昨日、善通寺の長谷川さんが来た。
田中優さんの講演会のチラシを持って。
http://tanakayu.blogspot.com/
田中優さんと言えば、坂本龍一さんと共著の「非戦」やミスターチルドレンの桜井さんと立ち上げた、市民銀行「APバンク」で有名。
よく、環境問題って「あれがダメ、これがダメ。」のようなネガティブに捉える人が多い。
でも優さんの本や講演は超ポジティブ。
考えかたや仕組みを変える事で解決策はいくらでも産まれる。
彼自身も言うてたけど、「データオタクなんです。」と。
何かの本や雑誌の中の折れ線グラフなんかを見ればピピッと反応してしまうそう。
そんだけ、ほっといても色々勉強したり、研究してるウチに自分でも本を出したりするようになったそう。
何しろ彼は20年以上も市役所の職員だった。
辞めたのは最近で、最近では大学の非常勤講師、全国から講演会で引く手アマタ。
やりた事に没頭して、みんなのためになる、お手本のような方。

僕も活動はしないと言うても、隠遁生活を送りたい訳じゃもちろんないので、喜んで丸亀会場には行こうと思う。
僕は僕の役割がある。
と言うても、環境や政治、経済、世界情勢に対する関心はもちろん持ってる。
僕自身がこのブログでそういう事をうんたらかんたら書くよりも、地球村の講演なり、優さんの講演を聞いて欲しい。
遠方の方はアマゾンで本を取り寄せてみてはどうだろう。


  
タグ :講演会

Posted by 陣 at 08:36Comments(0)イベント

2010年07月25日

土用干し

マツケンの所で作業してても、帰って実家に行っても、梅の土用干ししよるー。
廃材天国の梅もちょい遅れでの土用干しせな。

廃材建築三昧の3日間と長時間の運転で疲れたけど、こういう手作り品の世話が丁度休憩になっていい。
自分の生活の中でのこういうメリハリを自分でコントロール出来るのがスローライフの醍醐味。
作業や用事は絶え間なく続いても、組み合わせや段取りで、自分を疲れさせたり飽きさせたりしないようにできる。
これが出来ないと長続きしない。
当たり前やけど。

で、久しぶりに梅の樽の蓋を取ってみると、、、。
一つは乳酸菌、一つはカビ。
ちょっと、ひるんだけど、「梅干しに失敗はない。」という言葉を思い出した。
真っ白い乳酸菌は味噌の表面にも発生するけど、問題はない。
カビの方は上に置いた赤シソに梅酢がカブってなかったのか、丁寧にシソを犠牲にしながらカビを取る。
どちらも今から干すんで大丈夫。

梅を数個づつ丁寧に取り出すのは子どもたちの仕事。
野遊と土歩くんとで全部プラスチックケースに並べてくれた。
いい感じの竹のカゴがなく、廃材のケース。
この黒いケースは百合の球根が入ってるそう。
百合農家は球根を買う度にコレに入って来て使い捨てなんだと。

今年は10%と、少し塩分を控えたからか、トラブルが多少あった。
昔のレシピは20%とか。
まあ大体10数%やろけど、ホワイトリカーを入れるレシピとして、実家のおばあちゃんも10%で漬けてたのを教わった。
もちろん「減塩漬物」がナンセンスな事は言うまでもないけど、単にあっこちゃんが「辛すぎるとどんどん食べれないから。」という理由で10%にした。
去年は15%にしてた。

塩は去年から「天草塩の会」の松本さんの手作りの最高の品。
その前は「伯方の塩」などのスーパーの安い塩を使ってた。
有名な伊豆大島の「海の精」ですら、大量生産に踏み切り、薪からボイラーに切り替え、ニガリと塩の分離を脱水機のようなものでしてしまってるそう。
ウチはたまたま天草の笑平くんとの縁で松本さんの「天草塩の会」の塩を愛用してる。
でも、四国は高知に「美味海」とか「土佐の山塩小僧」とか、手作りのいい塩屋が数軒ある。
大体パッケージに入った500gので1000~1500円はするけど、加工用でキロ単位で買うと1000円台にしてくれる。
ウチはいつも10キロ頼んでる。
直接、生産者に連絡して送ってもらうのが一番オススメ。


カビ、、、。


すっぱーーー!


奥の黒いのが百合のケース。
全部で10ケース以上にもなった。
毎朝食べる上に、風邪っぽいなと思ったら「梅醤番茶」として飲むし、キチンと干せばもう腐るものでもないからね。
これから3日間干して完成。


  
タグ :土用干し

Posted by 陣 at 06:03Comments(0)手作り、無添加

2010年07月24日

佐那河内村の夏

また、佐那河内村のマツケンの所に行ってきた。
20(火)の夕方こっちを出て、28、29、30と作業して、30(金)のうちに帰ってきた。

築100年の納屋を僕らで解体して、その廃材で、五右衛門風呂と、コンポストトイレを作ろうとしてる。
梅雨前に丸太を埋め込んで、丸太を2本上げて、鳥居状のを二つ作ってた。

今回は、僕とノブくん、四季のマサ、ユウタ、神山のヨウダイ、マツケン、と前回メンバーに加え、元解体屋のケンジくんも参加。


行った日に泊まって、翌朝の4時にマツケンの親父さんと長男のユウキくんとがウナギを獲りに行った。
5時半に大物を3匹捕まえて帰ってきた!
前日の夜に仕掛けてたそう。
凄いよねー。
佐那河内村の環境も、釣りキチマツケンの息子も。
ユウキくんの記録はスズキで80cmオーバー、チヌでは50cmオーバーという輝かしいもの。
小学生でそこまでやるか!?
この季節、毎日必ず川に行って、泳いでは魚を獲る日々だと。

前回は鹿肉、今回は天然鰻をご馳走になった。
うーん、最高!
廃材天国の環境ではありえんからね。
鰻も養鶏と同様に、あっという間に大きくさせる事に全力をあげてるそう。
僕らが今回頂いた60cmクラスになるには5年とかかかるそう。
でも、養殖鰻は3ヶ月に出荷させるんやって。
国産と中国産なんてドングリの背くらべ。
養殖という自体で不自然な育て方してるには変わりない。
高カロリーなエサ、抗生物質、成長促進剤として女性ホルモン、、、。
鰻にも肉骨粉とかあげてるんちゃう?

作業も天気抜群でバッチリはかどったよー。

前回作ってた鳥居の手前にもう一つ丸太を埋め込む。
奥のハコが脱衣場や浴室。
手前のスペースは物置き。


元々あった、トイレを復旧して、背を高くした所へジョイント。
上は7mを超える桁で繋ぐ。


五右衛門風呂の薪を焚くスペースのための粘土こね。
陶芸の窯も、ピザの窯も、風呂もカマドも全てこれ。
マツケンがウチの粘土を予め運んでた。


ウチの粘土は粘性が超強いので、かなり砂を混ぜて収縮を抑える。
この四角いラインに風呂釜が乗る。
とにかく、設計図なし。
作りながら考える。
どのぐらいの厚みを持たせれば強度的に大丈夫とか、どのぐらいの高さにすれば焚きやすいかとか、その場で粘土をくっつけながら分かってくるもの。


こんな感じで、ゴム手袋はいて成形していく。


周りには瓦のかけらを埋め込んで厚みを強化。


タカラの新品の風呂釜。
中にはステンレスの取っ手までついてる。


色々考えた結果、丸太の間に柄立てして4寸角の角材を入れて、ダイレクトにトタン。
廃材建築の場合、材料がふんだんにあれば、細い垂木なんか使わない。
それとマツケンの所は廃材天国じゃないんで、短期間で完成させたいというのもあって、トタンにした。
側面の瓦もいい感じ。

最終日は午前中で切り上げて、川遊び。

マツケンたちが土嚢で快適にしたそう。
地元の子どもたちはここを「プール」と呼んで、毎日遊んでる。
ユウキくんたち猛者たちはもっと深い所や魚の居るポイントを物色してあらゆる所を知り尽くしてる。
でも、最近では指定された所以外で魚なんか獲ってると、学校の先生に怒られるそう。
川は危険という風潮がここにも押し寄せてるそう。


超ビビッてた野遊もライフジャケット着て何とか最後には泳いでた。
水が冷たいからねー。


ウチの土歩くんと、ユウキくんの弟のルカくん。

また来週行く予定。
次で大体出来るんちゃうかなー。

  

Posted by 陣 at 06:21Comments(0)廃材ハウス

2010年07月20日

包丁砥ぎ

包丁はしょっちゅう砥ぐもの。
刃物のキレがいいのは気持ちいい。
逆に悪いのは気持ち悪い上に危ない。

廃材天国の包丁は、そこそこシャンとしたものばかり。
いい包丁は一度砥ぐと切れ味が長持ちする。
悪いのはすぐに切れ止む。
道具がいいと手入れも気持ちいい。
出刃や柳のように鋼の包丁と、日常使うステンレス合金のを使い分けてる。
当然大きな包丁程高くなる。
18cmとかのステンレスので8000円とか出せばソコソコ。
大きな出刃や中華包丁は一万円では買えない。
和包丁は鋼というイメージやけど、今の合金のテクノロジーはとんでもなく進化してる。
ウチ使ってる全体がステンレスの新潟の「Tojoro-Pro」なんかは青鋼の出刃とかに匹敵するんちゃうかと思える。
ニッケルとダマスカス鋼を64層サンドイッチにした合金のものは特に秀逸。
よく切れる上に錆びないんやから、どう考えても合金のいいものを選ぶと手入れがしやすい。

まあ、男は釣りでもゴルフでも道具から入るとよく言われる。
でも、使用頻度の高いものこそいい道具でなくてはいけない。
僕にとって、キッチンツールは毎日使う大切な道具。

よく切れる包丁で菜園の完熟トマトをスッと切る。
トマトを収穫する時のあの匂い、包丁で切る小気味よい感覚。
これらこそが最大の癒しであり、快適な暮らし。

月に何度かは砥ぐようにしてる。
月に一度では砥ぐのに手間取る。
しょっちゅう砥ぐと、ちょっとした手間でギンギンになる。
もちろん出刃なんかが大きく欠けると大変。
そういうのはターンテーブルのようなマキタの電動研ぎ機で砥ぐ。
昔は研ぎ職人のおっちゃんの所へたまにもって行ってた。
でもウチでは、カマ、ナタ、電動カンナの刃、と包丁以外にもしっかり砥ぎたいものがいっぱいあるんで、この砥ぎ機は超活躍してる。

そもそも、この「砥ぐ」という行為が癒される。
いい包丁を大きなしっかりとした砥石で研ぐ。
発生した多少の小さな欠けがみるみるうちに直っていく。
荒砥、中砥、仕上げ、と最後には顔が映るほどピカピカになる。
この工程が気持ちいい。


廃材天国で使ってる包丁。
一軒目の廃材ハウスの時の最初から使ってるのは10年選手。
どんどん小さくなるけど、一生の付き合い。
僕は中華包丁がオールマイティで好きやけど、あっこちゃんや子どもたちは小型の3徳包丁を使う。


この自作の包丁差しは超使い勝手いい。
常にステンレスのワークトップの脇に置いておく。
毎日使うステンレス合金の包丁は洗って濡れたまんま差しておくことが出来る。




昨日は子どもたちに「ト砥ぐの教えようか?」と言うと「やりたい、やりたい!」と。
基本、何でもやりたいんよね。


この間からやってる石畳の目地が悪くてやり直し。
例の「ズリ」という廃材は石の粉末なんかも入ってて、混ぜながらちょっとセメント入れただけで粘りが出たんで「これはセメントが節約できてええなー。」とか思ってた。
ら、乾いても固いものでガンと叩くと剥離してしまうほどモロイ。
なので、表面の1、2cmを削り取って、きちんとモルタル練って再度埋めよう。
削るのはそう難しい作業ではないんで、イチイチ「まいったなー。」とかマイナス方向には考えない。

連休やからどっか連れて行ってー、とかウチには関係なく、いつものごとく「仕事が遊び」の日常。
でもそろそろ海には行きたいなー。
  
タグ :包丁道具

Posted by 陣 at 07:53Comments(2)手作り、無添加

2010年07月19日

アートマーケット

善通寺アートマーケット、手打ちパスタ完売御礼!
スタッフや出店者のみんなも注文してくれるしね。

今回は、青年海外協力隊などの海外ボランティアを経て、スリランカの天然石のアクセサリーを売る店や「What’s new」の作品など、新しい出店者も増えて楽しかったね。

そしてそして、ゆかりちゃんの店も新登場。
竹炭粉入り、真っ黒バンズにケシの実で顔を描いた「ちびくろサンド」はめっちゃ美味しい。
車麩のカツとラタトゥイユが挟んである。
「まんまるさん」というストラップも開発してる。

ユリちゃんの店、RETOROの皮細工、エアーブラシの子、USAさんのオーラ測定、手作りアクセサリーの子などなど。

僕は陶芸家という一つの職業じみたアーティストは辞めた。
でも、こうしてモノ作りに励んでるみんなに接してると、僕も触発される。
決して、陶芸そのものを辞めた訳ではない。
確かに滅多としてないけど、、、。

食べるものの出店はあくまでも、廃材天国の豊かな食生活をお裾分けする程度。
絶対に店では売ってない、僕らや子どもたちが食べてる手作りの食生活を味わって欲しいという事からスタートしてる。
それより、僕らにとっては当たり前のウチの手作り食生活も来る人来る人「お店しないんですか?」とか「一日一客限定の店開けよ、お客連れてくるから。」と言ってくれる。
前にも書いたけど、カフェやレストランのような毎日開ける「お店」は絶対にしたくないと言うのが本音。

廃材天国で暮らす自分たちが一番したい生活とは?
そこが一番大事。
自分で手植えしたお米の、炊きたて玄米に自家製の梅干しや漬物をのせて朝ご飯を食べる生活。
廃材が搬入されると、「おっ、も一つ部屋作ろか!」と閃きを即日行動に移せる生活。
昼間の労働で汗びっしょりになって、夕方菜園に水遣りしながらビールを飲む生活。
子どもに本を読みながら早く寝て、早く起きて自画自賛日記をつける生活。
これらは何を置いても譲れない。

こういうライフスタイルの邪魔になるような忙しい仕事はいらない。
と言いながら、最近は毎週のように出店の依頼があったりする。
あっこちゃんは食べ物の出店には労力を惜しまない。
僕は廃材建築の妨げになってまではしたくないとハッキリ言える。
後、何やかんやで10年を超えるキャリアの陶芸も、もうちょっとしたいかな。

要するに、あっこちゃんにとっては料理やお菓子作りが創作活動。
僕の創作活動は「廃材建築」と「陶芸」やな。
書きながら、ハッキリしてきた。
とにかく「アート」と一言でくくるのは難しい。
「自分がワクワクして夢中でのめり込んで、ピースでシャンティな自己が得られる」
こういうコト全般をアートと呼んで差し支えないと思う。
ワクワクしてやってるつもりなのに結果によって「クソー!」とか気持ちの変動の激しいコトは違うと思う。

まあ、一瞬の人生と言うても、死ぬまでもうちょっとあるしなー。
同じルーティーンサイクルじゃあツマラナイ。
変化こそがワクワクだ!
自分がどうなるのか、それこそが楽しみや。

カメラ忘れて、マーケットの写真が一枚もないんが残念。
ほんとみんなクオリティ高いし、面白いんやでーーー。
来月はお盆なので、一週飛ばして8/22(日)やで。
お客としても、出店者としても、行く価値あるよ。
あ、19(木)はヨウジくんの友達がニューヨークから来てライブがあるんやって。
また詳細は後ほど。


  
タグ :アート

Posted by 陣 at 07:20Comments(2)イベント

2010年07月18日

出店するよ

今日は毎月恒例の善通寺アートマーケット。
第3日曜日。
ウチは毎回出店してる。

KGCアートプロジェクトの詳しいサイトです。
http://kgcart.blog82.fc2.com/blog-category-2.html

今回は冷製パスタ!
パスタマシンで延ばした生地をマシンの2mmのカッターで細くカットして、茹でたてを水で冷やす。
自家製「シソのジェノベーゼ」を絡める。
これはバジルのジェノベーゼの変化球。
バジルもシソ科やし、シソでやってもええんちゃう?と思いついた。
一応、トマトソースも冷やして持っていくよ。
定番の玄米ムスビにキンピラムスビ、玄米クリームコロッケバーガーもあるよ!

来てねー!!!
  
タグ :イベント

Posted by 陣 at 08:10Comments(2)社会

2010年07月17日

じゃこちゃあはん

あまらさんと予定通り、朝一でスクラップ屋でリアガラスを受け取り、近所の車屋で入れてもらう。
写真はないが、ガラスにゴムを這わせて、車の室内側の溝にヒモを予め仕込んでおいて、ガラスを押し付けながら室内からヒモを除々に引っ張っていく。
これは一回見たら分かる。
ええ勉強になったね。
自分の車のガラスが割れても、スクラップの部品代だけで直せる。

ノブくんと作業してると、野遊が「昼ご飯何ー?」と言うんで、「野遊が作ってくれー。」と頼んだ。
ちりめんじゃこがあったんで、焼き飯にして、シソを入れたら?と言うた。
そしたら、自分で紙と鉛筆を持って来て順番をメモしだした。

で、めっちゃ美味しい昼飯を全部一人で作ってくれた。
最後に「ちょっと味薄いきん、父ちゃん醤油垂らして。」と言うので、醤油を中華鍋にジュッと入れて完成。

ウチの場合、薪に火をつける所からせんと料理できん訳やからねー。
初めてウチに来た居候よりは子どもたちの方が断然上手い。
風呂でも料理でも、サッとナタを出してコンコンと割ってあっと言う間に火を焚きつける。

廃材天国でホームスクーリングしてても、いわゆる「勉強」という決めてやるような事は全くしない。
彼らが覚えたくなった時が漢字の勉強やし、「これが作りたい」と料理書見だしたら漢字を覚えざるを得ない。
もちろん、教えてくれと頼まれれば何でも教える。
たまに夕方、学校に行って先生と勉強するのも結構好きみたい。

毎日自分のやりたい事に集中してる訳なので、その時の吸収力はハンパじゃない。
何でも大人のやってる作業を見ては「やらせてー!」とやりたがる。
もちろん何でもやらせるし、別に邪魔だてしない。
ちょっとやればすぐに飽きるものもあるし、以外と半日もやり続けるものもある。

常にその時に「やりたい事に全精力を注ぐ」という事が身についてしまえば、「将来困る」どころか、10代前半、10代後半、20代とその時にまた、自分のしたい事に全力で向かっていくに違いない。
自分がやりたい事をやって、納得したらまた次のステージに進む。
これは僕ら大人でさえ一緒。
自分が心から納得できない仕事なり遊びをやってても、「本当」には楽しくない。
別に、たった一瞬の人生ごとき「進む」とかせんでもええ。
「本当に今やりたいコト」に全力を注ぐ事しか出来ない。
これが僕の結論。


太陽が出だしてトマトも熟れてきたー。
これは晩ご飯に。
ジャガイモをスライスして蒸して、トマトもスライス、バジルの葉を乗せる。
そこへ揚げた玄米のオカキと塩を散らして、オリーブオイルを垂らして完成。
  

2010年07月16日

津軽三味線ライブ

最近、廃材天国でのライブはご無沙汰。
多い時は毎月のようにやってたからねー。

前々から決まってるのは10月15(金)16(土)の劇団「どくんご」のテント芝居。
16(土)は去年のように、昼間にオーガニック手作り市を開いて、夜の7時からテント劇。
どくんごのフライヤーは早くも出来てる。
一から手作りのこだわり品の作り手募集中!

最近、話があったのは8/9(月)に津軽三味線とジャンベの二人のライブ。
3年ぐらい前、実家にこの津軽三味線の若者が来た。
何と、高知で松見歯科のご夫妻に拾われて、ウチにきた。
そん時は松見家と秋山家の家族だけのホームコンサート。
さすがは津軽三味線、凄い音量と、とてつもなく速いバチ捌き。
後で、触らせてもらったけど、ほどんど打楽器やね。
親父も僕もそれなりに、ぽくなったね。
で、最近親父のとこに彼から電話。
四国を周るので、やらせて欲しいと。
ジャンベの相方と一緒にくるんだと。
今年は津軽三味線の全国大会でも入賞したとか。
僕はそんなステータスには興味ないけど、、、。
始めは実家の座敷でやる予定やった。
でも、松見歯科の関係と親父の関係だけでもかなり来るそう。
人数的に廃材天国の方が広いし、ええんちゃうと。

まあ、前でも凄かったし、3年も経って腕を上げてると思うと楽しみやね。
8/9(月)夕方6時半から。
ライブ1500円。
その後は親父の精進料理も出します(要予約 2000円)。
実はその時、親父は陶芸の個展中なので、実質は僕ら夫婦が「精進料理 偏泥庵」で料理してこっちにもってくるようになる。
来てねーーー!

  

Posted by 陣 at 13:30Comments(2)イベント

2010年07月16日

泥落とし

風呂の前から増殖させてきた石畳も、いよいよキッチンの出窓の前まできた。

それと正面の入り口(玄関とは呼べない)の前の「泥落とし」にかかる。
風呂やトイレに行くほう(勝手口?)は去年、しょうたくんが居る時に石畳にしたので、その時にステンレスの泥落としを作った。
コンクリで四角の穴を作り、その上にグレーチングを置く。
これは長野のカナディアンファームのハセヤンのアイデアのパクリ。

こんなん

もちろん、ちょいちょいグレーチングを外して下の掃除が出来る。
廃材天国の周りは全部土なんで、マットぐらいでは機能しない。

要するに、雨の当たる部分じゃない部分。
軒下とか。
そういう所が全部石畳なり、砂利になって土が露出しないようになれば、埃もたたないし家の中の石畳の土間部分に入ってくる土がグッと減ると思う。
これは一軒目の時から思ってた。
とにかく、メインの家が出来たらそこから深い軒をどんどん増殖する。
これは廃材天国流というより、農家の家には当たり前に見られる。
母屋と納屋の間を大きくとったて繋いだり、納屋の前に深い軒を作ったり。
豆や切干しの乾燥や、ちょっとした作業に重宝する。
今の新しい家って、軒が全くないものも出てきた。
車から降りたら即玄関へ。
生活は全て家の中。
核家族、夫婦共働きが当たり前のライフスタイルならこういう家でも使い勝手いいんかね。

この玄関前が全部石畳になって、上に大きな梁の走った軒が出来る。
かっちょええ~~~。
ほんと、かえすがえすも石とダルマ様々。
材料と道具が整えば、何のストレスもなくどんどん進む。
いくら自分の人件費はタダやとか、時間はいくらでもあるっちゅうても、本人に嫌気がさして取り掛かるのがおっくうになってはダメダメ。

夕方、いい感じに作業をしてると、ひょっこりあまらさん登場。
鳴門と高松で仕事して、今治に帰る途中だと。
色々話してると、軽バンのリアのガラスが割れたんだと。
たちまちは何の問題もないぐらいにアクリルの板を白いガムテープで張ってうまく修理してる。
次の車検までこのままでも問題はないやろけどね。
僕がいつも世話になってる善通寺のスクラップ業者に電話。
車検証の型式を告げて、折り返しの電話を待つ。
10分後に「あるよ。」と。
ガラスだけなら5000円。
でも、6時まわってて会社はもう閉まるから明日おいでと。
じゃあ、泊まってもらって、翌日の朝善通寺に行ってガラスを段取りして、ウチの近所の車屋で入れてもらおうとなった。

今日朝、8時にはスクラップ屋も車屋も開くので、朝一で。




ちびっ子たちはツルハシとスコップが大好き。


この上にステンのグレーチングを乗せる。


風呂の前から、井戸の方に向かって増殖させてきた。
キッチンの出窓の下は全部できた。
この後、玄関の方に回りこんでくる。


美しく仮の修理がされてる。
  

Posted by 陣 at 07:02Comments(0)廃材ハウス

2010年07月15日

ズリB

同級生の土建屋の社長情報の「ズリ」という砕石の廃材を見に行く。
善通寺にある砕石場。
ここは廃材天国からも見える、山の形が変わってきてる程山から石を取ってる。
石、花崗土など、土木資材として良質の素材が出るとなると、たちまち山は切り崩されていく。
もちろん行政なども承諾して、公然とそうされてるんやろけど。

現場の山に軽トラで山道を登っていくと、11tの大型ダンプとしかすれ違わない。
山道なのに超太い道。
雨やし、切り崩された山肌と、あちこちにある砕石(砂利)の山に威圧される。
見てはいけないものを見てしまったような。
人間の都合のままに黙ってる山からは、負の波動が伝わってきて怖くなってきた。
でも、廃材建築家として、ビビッてはいられない。
廃材を手に入れ、全部自分で土木から建築まで手がける為にはこういう現場こそしかと見とかないといけない。
まあ、こんなのはカワイイ方で、原発の内部やアメリカのウランの採掘場なんかにも自ら足を運べばもっと凄いと思う。
「目をそらさずに」「こういうモン、と諦めずに」

で、巨大なプラントが目に入り、その手前の殺風景な事務所のおばちゃんに尋ねた。
砕石、栗石、クラッシャー、ケンド下、、、と専門用語がかかれた表にそれぞれ値段が書かれてある。
例えば砕石はt2000円。
これに運び賃が丸亀ならt400円。
てことは大型ダンプで来てもらうと2万4千円。
やっぱり、いい値段やな。
もちろん、軽トラに500㌔積んでもらったら1000円で買える。
そこのおばちゃんに、「何でもよくて安い方がいいなら下の加工場に行ったら。」と進められる。

道を聞いて、同じ会社の別の場所を訪ねる。
こっちは善通寺の街からほど近い所にあった。
こっちも巨大なプラント。
やはり、大型ダンプしか出入りしてない、、、。
事務所に入ると2、3人の事務員さんが「何の用?」というオーラでコッチを見る。
緊張気味に「ズリってありますか?」と聞く。
「何t?」と聞かれ「い、いや、軽なんですけど、、、。」としどろもどろに答えると、一同苦笑。
正確には「ズリB」というそう。
これは砕石の廃材なので1tいくらという値段じゃないらしい。
10t車で500円、4t車で300円、2t車で200円だそう(取りに行って)。
配達は?と聞くと早くから申し込んでおかないとダンプが混んでて急には間に合わないそう。
結局「100円でええよ。」という事になり、「奥に行きな。」と言われ、おっきな機械が騒音を立てる中、軽トラを進める。
ここで様々な種類の砂利や砂などの資材が生産されてる。
丁度、大型ダンプにホイールローダーが積み込みをしてた。
2杯で11t車が一杯になる。
運転手のおっちゃんに目で合図すると、手招きで「バックでつけろ。」と合図。
軽トラがペチャンコにされはしまいかとコワゴワつけると、ほんのちょっぴりバケットにズリをすくって、ドザーッと入れてくれた。
雨で水を含んで超重そう。
タイヤは半分ぐらい潰れてる。
「何車か来るならお金は後でええよ。」と言われたけど、すぐに来るかどうか分からないんで急いで100円払った。

午後から雨も上がり、ダルマを稼動させようとなった。
以前、リュウくんとケンゾウさんとで3月にやった石畳の続きをすることにした。
その時はダルマもなかったし、薄い石の素材そのものも不足してて、作業は難航した。
それでも、その時はその時なりに石畳を張ってた。
今回はダルマでジャンジャンコンクリートを生産できるし、薄い石もたくさんもらってきたんで、超サクサク進む。
コレよ、コレ!
材料を節約しようとか、選ぶのに時間がかかったりするんじゃなく、湯水のように使えるのが廃材の醍醐味。
「段取り」がうまく行けばこういう風にサクサク進む。
廃材土木で石が不足してるとか、高い砕石を買ってというのではダメダメ。

しかも、ズリというのは粉末状の細かい石の粉から小さな砂利程度のもの、たまにグリのような石まで混じったものなので、コレにセメントを混ぜるだけでいける。
何せ100円やからねー。
こんだけ安いと、一気に10t運んでもらおうとは思わなくなったね。
10tで運び賃が4000円で、ズリが500円なら、軽トラ100円を何往復もした方がええ。
自分の人件費はタダ。
これは今の社会では効率の悪そうな考えかたやけど、僕に言わせれば全くの逆。
廃材建築をやりだした最初なんか、解体現場に毎日通って自分でバールで要るものを剥がしてもって帰った。
何でもプロに頼むと超高い。
そりゃ、11tのダンプ自体がお高いやろし、運転手の人件費は高給やもんね。
自分自身が年収100万台やのに、年収500万の職人を雇ってどうする?

今では10年もやってるんで、廃材も向こうからもって来てくれるまでになったがね。
でももちろん今でも、どうしても欲しい材料があれば現場に通ったっていいし、その時間が僕にはある。
ナンピトたりとも僕を忙しくさせることは出来ない。
僕の時間は全部僕が自由に使えることになっとる。


これがズリ


風呂の前からの続き


ノブくんはもちろん初ダルマ


ロックを外し、レバーを反対側に倒して、一輪車に入れる。


石を大体水平に置いて、そのスキマに練ったコンクリートを詰めていく。
既に野遊はコテの扱いに慣れてる。


この作業は美しく、かなり達成感が大きいね。
このぶんなら、広くなった玄関前のアプローチを全部石畳にするのはそう難しいモンじゃない。


  
タグ :砕石時間

Posted by 陣 at 07:11Comments(6)廃材ハウス

2010年07月14日

ダルマ

昨日朝一で砂利を取りに行く。
これはちゃんとした土木資材なので、軽トラ山盛りで2000円と安くはない。
11tで来てもらうと、もちろん割安にはなるけど2万円とか。
同級生の土建屋の社長と話してて、「ズリ」と言う砕石の現場から出る廃材の事を知った。
廃材と言うても11tで運んでもらうと5000円とからしい。
もちろん軽トラで何十往復もするんなら5000円は安い。
でもそのズリとは砂利を取って残ったカスなので、砂のように細かくて、土の上に敷くのには適さないそう。

廃材天国の正面の花崗土の駐車場はこの長雨で超ぬかるんでるからねー。
ここを何とか安い材料で、雨ふりでもぬかるまないようにしたい。
こういう、廃材のようなタダに近いモンで何とかしようと考えてると、アスファルト舗装やコンクリートなどは別世界の発想やね。
生コンが一立米で1万4000円とかするから、5cm厚で打つとしても1m×1mのが20枚しか取れん訳やからね。
しかも駐車場とかの場合、大きな車が入ることも想定してプロは15cm厚なんかで打つこともあるそう。
それに型枠作ったり、生コン車呼んだり、何人もでスムーズに作業しないといけないし、人件費も超かさむ。

まあ、そういうウチに関係のない事は考えてもしょうがない。

その後、一軒目の廃材ハウスに置いてある、河野さんのダルマを借りに行く。
河野さんに電話すると「アレはもう壊れとるで。最近別のええ奴もろたきんそっちにしまい。」と。
さすがは師匠!
行くと籾摺り場の外にビニールハウスの廃材に包まれたダルマがあった。
ココ、ポイントやで。
ブルーシートはすぐにポロポロになるやろー。
廃材天国の屋根の下の防水材としても、最近このビニールを使ってる。
アスファルトルーフィングなんか高い上に破れるし。
ゴムアスを奮発した離れも最近雨漏りしてるし。
話がそれたけど、最近はブルーシートよりもこの廃ビニールの方が優秀な防水材だと分かった。
タダやし。

試運転してみるとモーターを固定してるボルトが腐ってガタガタなのと、何箇所か胴体に錆て穴が開いとる。
そういうのは僕でもすぐに直せるので問題ない。
帰ると、ノブくんが浄水場の濾過層から出る砂の廃材を一輪車で運んでくれてた。
シャツは9割まで汗でズブ濡れ。
何とか二人でパレットの上にダルマをセットした。

午後は丸亀の石屋へ。
ここは廃材天国の基礎になってる大きな石やキッチンの石畳の薄い石と、今までに2t車、4t車でかなりの量の廃材をもらってる。
石は木材のように捨てるのに処分代がかからない(自社の採掘場に埋め戻すそう)ので、もってきてくれと頼む訳にはいかない。
ダンプをリースした事もある。
今回は薄い石が欲しいので、軽トラに手積みでいった。
2車もらってきたけど、今回必要な玄関前のアプローチの分は十分過ぎるほどある。
今後もこの薄いのばっかしもらいに行けば、どんどん石畳を増殖していけるね。
ただ、超薄いのと、土の上に石を置いて、間の目地をコンクリート練って埋めるだけなんで、車が通る所には施工できない。

いやね。
この石屋に行ったり、廃材をもらいに行く所が既に楽しい。
タダでもらえるもんを徹底的にもらいまくる。
もちろん施工も楽しい。
何しろ材料がタダなんで、少々割れようが、おかまいなし。
これは木材も一緒。
タダの廃材でのセルフビルドなり、セルフ土木と、買った美しい材料での仕事は全くの別物。
シャンとした材料を買えば僕ぐらいの道具や腕でもそこそこの倉庫なんかはプロ顔負けには出来ると思う。
でも、それでは楽しくない。
もう、僕は「お金がないから。」廃材で家を作ってるという次元じゃない。
廃材という素材から得られる発想の自由と、チェーンソーでぶっつけ本番の即興の加工ができる楽しさ。
これをやるためには廃材でないといけないのだ。

石に関してはまた新たなアイデアが浮かんできそうなんで、楽しみ楽しみ。
「こんなに薄くて大きいのがようけ出るんなら。」と、まず材料ありきで発想する。
何でもたくさんあれば家の材料になる。
例えば車のボンネットが100枚もあれば屋根材になるやろし。

砂利、砂、ダルマ、石、と準備は整った。
後はホームセンターでセメントを買わんとね。
生コン車呼ぶ思いをすればこのダルマがあれば、セメント買って自分で練ると超安くできる。

いやー、廃材建築も楽しいけど、廃材土木も最高!


今回のは薄くて大きなのが多い。




砂利は買う。
隣の砂が浄水場の濾過槽から出る砂で廃材。
ちゃんと立派な砂やで、藻とかが混じってるけど。


これがダルマ。
パレットで高くして、一輪車にザーッと移せるようにする。


穴の開いた部分は薄い鉄板をドリルビスでとめるだけ。

  

Posted by 陣 at 05:53Comments(0)廃材ハウス

2010年07月13日

天気と作業

昨日は午前中雨。
まだ、枝ごと取って来たビワがあるんで、ビワエキス作りを続行。
ノブくんに葉を洗ってもらい、泊まってる姫さんに葉をチョキチョキしてもらう。

午後から雨が上がったんで、ノブくんは料理用と風呂用との薪作り。
作るっちゅうても、業者の持ってきたある程度切ってくれてる廃材を風呂の横に積み込んだり、料理用に半分に切断機でカットしてコンテナに入れるぐらい。
一時間ぐらいの作業で2週間分ぐらいの薪を段取り出来るんやからね。

それに今週はずっと雨マークの予報なんで、徳島のマツケンの所に行っての廃材建築もできない。
てことは廃材天国での作業が出来るやん。
よそでやっても廃材建築は楽しいもんやけど、やっぱしホームグラウンドが一番楽しいし、そうできるように常に僕がもっていってるからね。
材料の廃材は山ほどあるし、足りないものは誰に電話して、どうすれば手に入れられるかを熟知してるから。

雨の時にも、電話したり段取りは出来るし、軽トラで取りにいけるもんは合羽着て取りに行けばええ。
もちろん、ビワエキス作りや保存食作りは雨の日の作業にもってこいやし。
この梅雨の不安定な天気でも、流れや自分のモチベーションをうまく保つことは可能。

で、今日は石畳の作業のための段取り。
朝一で砂利を買いに行き、一軒目の廃材ハウスにダルマ(コンクリート練る機械)を取りに行こう。
午後は丸亀の石屋に石の廃材をもらいに行くことにした。
こういう仕事なら雨が降っても大丈夫。
もちろん昨日みたく急に晴れれば、また違う作業でもええ。

ほんとにウチは全部自分でやってるから無駄とかロスが極端に少ない。
一軒目の時には「山ほどやることがあるーーー。」と忙しいモードで切羽詰ったりしてた。
でも今は違う。
スムーズで流れるような段取りとワクワクする作業。
もちろん、同じ事やってたら自分が飽きるから、土木、建築、畑、料理、そしてそれらの準備、段取り、買い物、とあらゆるコトをする。
それ全部が楽しいコトやし、やりたくてやってる事やから「めんどくさー。」とか思う余地はない。

こういう自給自足型、自画自賛生活は「流れ」と「段取り」に拠る所が大きいね。
本当に必要なコトをしてる訳やから、成り立つのが当たり前。
消費税が10%になろうが20%になろうが、毎日無駄な買い物せんかったら関係ないがな。
マスコミの情報操作に右往左往するなよ。
あーでもない、こーでもないと喋るばっかしするなよ、ええ大人が。
あーも出来るし、こーも出来る。
こんだけタダの材料で、具体的に作業が出来て、家が出来て、田んぼと畑から食べるもんが出来る。
まさに、生活出来るんやから。


お遍路の二人と一緒に作業した、石のアプローチの前辺りが低くて、水が溜まってたのをヒシャクですくう。


花崗土を入れてならす。


兵庫県和田山町で自給自足の大先輩「あ~す農場」から通信が届く。
ウチで一ヶ月以上居たリュウくんはウチの後、ここへ行ったし、この間、神山経由で来たキヨムくんはかつて一年ぐらい居候して色々学んだそう。
僕が訪ねたのは7年ぐらい前かな。
居るんやでー、全国には猛者たちが。

  
タグ :段取り梅雨

Posted by 陣 at 04:33Comments(3)廃材ハウス

2010年07月12日

ウコギ

久々に岡山から姫さんが来訪。
野草好きのゆかりちゃんも来た。

僕とノブくんは高瀬の河野さんの所に行ってて、9時過ぎに帰る。
帰ったら、野草料理を残してくれてた。

今回の目玉は「ウコギ」。
野草パーティーで60品とかの野草料理を作り出す姫さんもこのウコギは初めてと。
岡山でも県北の中国山地自生してる野草。
ほんのりとした苦味の中に上品な香り。
野草料理にはやっぱり純米酒ですな。

これがウコギ

姫さんの野草料理は天ぷらはしない。
天ぷらにすると確実に美味しいけど、どれも同じ味になってしまうからね。

これはタラの芽。
このお浸しもオツなもの。

他にもキャラブキやワラビの保存系、山椒の花の塩漬け、と細かい品がズラリ。
山椒の花なんかほんとに繊細な味。
こういう仕事は「時間がない。」「ヒマがない。」「めんどくさい。」と言うてると一生できない。
こういう事こそが貴重で贅沢な手作りの生活。
自分で作らない限り味わえない。
まさに金では買えない贅沢品。
こういう事を生活の中心にドンと据えられるような設計をしないといけない。
難しいぞーーー。
  
タグ :野草

Posted by 陣 at 08:25Comments(0)採集

2010年07月11日

ビワエキス

自然療法の世界では有名なビワエキス。
最近作った梅肉エキスと並んで重宝する薬。

東城百合子「自然療法」より
生のビワの葉をザク切りにして35度のホワイトリカーに漬けておきます。
葉の上に焼酎をかぶる位入れます。
3ヶ月位すると茶色の液が出てきます。
これがビワエキスです。
これを傷の時、火傷の時つけると、すぐ痛みをとり直ります。
ひどい火傷でも、すぐこのエキスに傷をどっぷりつけると、ケロイドも残さずきれいに治ります。
痛む所に湿布してもよく、この場合は2、3倍に薄めて使います。
腰痛、肩こり、ねんざなどにも効果があり、助けられます。
また歯痛、口内炎、歯槽膿漏の痛みには口の中に含んでいますと、痛みをとります。
のどの痛みも、薄めてうすめてうがいするとよい。
アトピー性皮膚炎、湿疹、かゆみ、虫さされ、水虫につけても早く治る。
化粧水代わりにつけてもよく、非常に便利です。
エキスで湿布しておいたら痛みもなく、次の日ははげた爪もついて治ったのには驚きました。
旅行にも、小ビンに入れて持ち歩くと助けられます。
また入院の場合、煙が出るので病院では温灸は出来ない。
そんな場合はこのエキスを温めて肝、腎、お腹を湿布すると、痛み苦しみ、腹水等もとってくれます。
胃腸のもたれ、疲れた時など、オチョコ一杯を5、6倍に薄めて飲んでも楽になり、疲労回復の助けをします。
飲む場合は玄米焼酎で作ったらいい。
一年くらいして出したビワ葉は布袋に入れて、お風呂に使うとよく温まります。

という、万能薬なんで、うちでも子どもたちにも毎日のように使うこのビワエキス。
2年に一回ぐらい大量に作ってストックしてる。
最近ではネットでたくさん小ビンを買って、イベント出店の時には関心のある人が買ってくれたりもしてる。


最近、廃材天国の近所で工事してて、ビワの木を切って、撤去してた。
こういう時に、躊躇は無用。
工事してる職人さんに「こんちはー。」と声かけて、「これもらっていいですか。」と。
もちろんOKで、鋸まで貸してもらって、トラック一杯、載るだけ積み込む。

ノブくんに洗ってもらったり切ってもらったりしてもらった。


大量のザク切りのビワ葉。


これから3ヶ月ゆっくりとビワの成分が抽出されていく。
右の小ビンが完成品。
廃材天国の棚は以前、焼き物の棚にしてたけど、二階の展示場が完成したんで、保存瓶置き場に変わった。
みかんのペーストや唐辛子の酢漬けやナンプラー漬けなんかも。
  
タグ :ビワ保存

Posted by 陣 at 08:54Comments(0)もらいもん

2010年07月10日

廃材の極意

マツケンは超釣り好きで子ども好き。
長男のユウキくんは川遊びの天才。

野遊も弟子入り。
と行きたいところが、今回は途中で熱を出してあっこちゃんに迎えに来てもらうハメに。
今度は夏休みシーズンにリベンジ。
何しろ、マツケンの家から歩いて行ける川ではドジョウやウナギ、アユも捕れる。
ユウキくんのレコードは67cmのウナギ。
しかも、ポイントを知ってれば確実に捕れるんだそう。
カブトやクワガタもいくらでも捕れるんだそう。
以外とウチの子は環境が街になりつつある所なんで、めっちゃワクワク。

7月8日、二日目の廃材建築。
とにかく穴を掘っては、丸太を立てる。
穴も70cmぐらいは掘らないと強度が出ない。
場所によっては木の根っこなんかで掘りにくい。
同時にマツケンの山に砂利を取りに行ってはセメントを混ぜてコンクリートを練る。
この作業がまた重労働。
このぐらいの規模になってくるとモーターで廻る「ダルマ」が欲しいところやけど、とにかく人海戦術で乗り越える。
でもねー。
みんなでやるから出来る、んじゃあないぞ。
10年前の廃材ハウスや窯を作ったのはマジに一人で。
一人だろうが、毎日朝から夕方まで作業をしさえすれば絶対に進む。
いつまでか分からんでええ。
気がついたら出来とる。
そんなもん。
そやし、そんだけ毎日やってるからこそ、周りの人も協力してくれるし、手伝ってくれる人も現れる。
そういう順番。
何もせんうちから、金借りる算段してみたり、企画書ばっかし作って絵に描いたモチばかし作ってもしゃあないぞ。
やれよ。
一人で。

何故、出来るのか?
何故、出来ないのか?
その答えは自分の中にしかない。
何が好きで何が得意なのか?
その内なる声が教えてくれる。
僕には僕の役割があるし、マツケンにはマツケンの、集まってくれてるみんなにもそれぞれ。

やっぱり僕にはこのアーティスティックな「廃材建築」が最高に楽しい。
自分の好きなことしか出来ない。
もし、それが発展しないようなら「ほんとうに」好きなこととちゃうんやろ。
頭で考えるなよ。
直感で行こう!


丸太の根元を瓦で囲んでコンクリートの型枠にした。
中々カワイイデザイン。


4本の丸太の方が風呂と脱衣場。
トイレは背を高くした。


水平を出して、チェーンソーでカット。
上にも丸太を乗せて、得意の羽子板ボルトで固定。

9日の午前中は雨の中ここまでやったけど、雨足が激しくなってきたんで、今回はここまで。
2日半の作業で、今週は終了。
また来週天気と相談で来よう。
片道3時間やからねー。
軽バンに荷物満載なんで、阿讃山脈の峠が厳しい。


帰る前に鹿肉をお土産にもらう。



背骨は丸鋸で小さくカットする。
チュイーーーン!

帰ってから早速、アバラの部分をオーブンで焼いて食べた。
根元の塊の部分がミディアムレアで、抜群の美味しいさ。
ニンニク、ショウガを醤油の中に摩り下ろして頂いた。
豆板醤をたまにつけると最高!!!

  

2010年07月10日

マツケン宅の廃材建築

6日の夕方、ノブくんと野遊と大工道具を軽バンに満載して徳島の佐那河内村のマツケン宅を目指す。
3月にリュウくんやケンゾウさん、ケンシくんも一緒に解体作業をした所。
築100年の納屋を日によっては10人以上の人海戦術で、重機なし、機械と言えばチェーンソーと軽トラぐらいで解体。
今度は納屋の解体で出た廃材で、建築。

7日の朝から作業。
今回は、「実りの楽園四季」のマサ、四季に居候中のゆうたくん、神山のようだい、ウチのノブくん、僕、それにマツケンというメンバー。
まず、前に4日間で解体して、その後2日で作ったテラスの増築。

早くも、草に覆われつつある廃材をみんなで引っ張り出す所から。


ほんの2mぐらいの延長なので、午前中でほぼ骨組みは完成。

次は今回の本命のトイレと風呂。
外に昔からあるトイレ。
ツタに覆われて腐りかけてた。

これを再生させる。

とりあえず、回りの土やツタを除去して、掃除する。

同時にすぐ脇に風呂。
脱衣場と風呂をセットにした建物。
昔の納屋から出た廃材でやってるんで、丸太が多く、角材は少ない。
とくれば、当然丸太埋め込み工法。
4箇所穴掘って、丸太を差し込んでコンクリ練って固める。
これが一番速いし、強い。



夜はマツケンの親父さんの獲った、鹿肉料理。
まずはモモ肉で焼肉。
全く脂身のない、鹿のモモは塩コショウとゴマ油で頂いた。
絶品やねー。

この間の納屋の解体+テラスの建築でも僕らの人件費のみの計上なんで、50万は切ってた。
プロの見積もりは200万とか、、、。
今回もそうやけど、ウチみたく自分ひとりで、となると中々経験のない人には難しい。
でも僕みたいに出来る人が棟梁で、若者がたくさん動いて人海戦術でやれば、無駄の多いプロの仕事よりもはるかに安くていいものが出来る。
まあ、何が「いいもの」なのかの価値感で理解できん人の方が多いのは当たり前。
坪60万とか払っても、大手の住宅メーカーの美しい家の方がいいという人が大半やから現実世の中はそう動いてる訳やしねぇ。

全く金のない人ならいざ知らず、今回などは元々、プロに頼む予算をある程度はマツケンの両親が用意してる中での仕事なんで、何やっても「こんなに速くできたん!?」と超喜んでくれる。
計画の最初から相談してる建築士の人も目がテンだどか。
で、そういうプロから見ても「これでは、、、。」とならないように、Zマークの建築金物を廃材天国よりは断然ふんだんに使って、補強しまくる。
ここまでやれば十分!!!




  
タグ :解体建築鹿

2010年07月06日

ちょっとした旅

4日は鷲羽窯の音楽イベント。
200人ぐらいお客は来てたそう。
最初は50~70人の規模で計画がこんなにも大盛況になるとはわっしーも思わなかったらしい。

着いてすぐに、わっしーの親父さんに鷲羽窯のピザ窯の焼き方を伝授してもらう。
ここのは石の床にモップをかけて、直にピザを置く焼き方。
薪は窯の左手の一角でしか燃やさない。

ピザに重要な肝心の下火は下の焚き口から常時焚き続けることで賄ってる。
さすがの僕もこの直焼きは始めて。
でも、何枚か焼けばすぐにノウハウは分かる。
しかも、やっぱり直焼きで得られる下火は強烈で、生地のパリパリ具合が凄い。
ウチの今の移動式の窯ではこのやり方は出来ない。
廃材天国に定置型の釜をもうひとつ作ろうかな。
そんなのは簡単なことやしね。

子どもたちもやりたがって、忙しくないときには焼き方をやってくれた。

後はカレールゥ不使用のカレー。
コロッケは注文が通る度に窯の隅でアツアツにする。
サラダやエビのトッピングやなんかは児島のあっこちゃんのお姉さんが駆けつけて手伝ってくれた。
これ好評で暗くなってからは売り切れてしまった。

何と来れる筈ではなかった、わっしーのカルテットデタムタムのにしやまんも来てライブも大盛り上がり。
他のバンドもクオリティーが高く、若いお客は踊りまくってた。
ワサワサのドリンクなんかずっと人が並びっぱなしやったし。

その日は鷲羽窯に泊めさせてもらって、翌日は児島のお兄さんがチケットを取ってくれた木下大サーカスに。
いやー、あのテントの設備は凄い。
設備にばかり目がいって、興奮したけど、内容も凄い。
子どもの時のおぼろげな記憶よりはグレードアップしてて、ここまでやって2500円のチケットはほんと値打ちもんやね。
どうせ観るならプラス料金払ってでも指定席で観た方がよかったな。
強く思ったのは人がお金を払うって凄いこと。
ちょっとした大道芸人やストリートミュージシャンにも投げ銭に僕は1000円とか払うけど、こんだけの設備と超訓練された大サーカスでさえ、2500円なんやからねー。
そりゃ、ちょろっと演奏してみんなが拍手喝采して1000円づつも払ってくれる筈がない。
お金を頂くということは、心底その値打ちのある仕事をしないといけないと思った。



このガチャガチャも一個一万円近くするからねー。

その後はあっこちゃんの実家、備前へ。
遅いお昼ごはんをご馳走になって、いろいろな野菜を収穫させてもらう。
ここはほんとに癒されるセンスオブワンダーの世界。
家のすぐ裏山で、親父さんが開墾して菜園と果樹園にしてる。
今回の目的は梅干しに入れる赤シソをもらうこと。
大量に自生してるんで、ジャンジャン鎌で刈り取って収穫する。



この接木のノウハウも教えてもらう。
廃材天国でも果樹はいろいろ増やしたいしね。
今年は栗を移植してるんで、来年の冬に接木しようかな。
親父さんは柿だけでも何十種類と植えてるからね。

菜園よりも果樹が充実するのには時間がかかるから出来るだけ早くから計画していかんとねー。
今回の旅の最後がここで締めくくられたのは非常によかった。
廃材天国での自画自賛生活をより充実したものにするためにはまだまだ勉強や経験が必要。
こういうよき先人を見習うためにもこういう地にちょくちょく行って刺激を受けると自分のモチベーションが全然違うからね。
よっしゃーーー!!!
行くぞーーー!!!!!

  

Posted by 陣 at 10:31Comments(0)

2010年07月04日

備前 鷲羽窯音楽祭

今日も早く起きる。
現在仕込み中。
ずっと立ち仕事なんで、休憩がてらにブログで宣伝。
今日の3時から岡山の児島、鷲羽山のわっしーの所で音楽イベント。

わっしーの親父さんとわっしーも備前焼作家。
ウチと同じような境遇。
わっしーは廃材天国の建築中に泊りがけで手伝いに来てくれた。
完成後は廃材天国でにしやまんと共に演奏もしてくれてる。

わっしーの所にもピザの窯があるんやけど、わっしー自身がジャンベ奏者として出演するんで、ピザを焼きに来て欲しいと頼まれてた。

今回は

薪のピザ
玄米オムスビ
玄米ご飯プレート  玄米ご飯
             玄米珈琲黒カレー
          キャベツマリネサラダ
             おからコロッケ
             海老のチリソース
マクロビスイーツ

という構成。
プレートはお客の好みで好きなものを選択してワンプレートに乗せるというもの。

昼頃出発して、3時開店。
ライブは7時から。
ライブ後も店を開けるから遅くてもOK。

備前 鷲羽窯 音楽祭
カフェタイム15時~
ライブ19時~
1500円(ワンドリンク付き)

ライブ
小田川フーチー
Ritmo De Cola
trio de tamtam
Ryo

出店
廃材天国(ピザなど)
みんなの家wassa wassa(お酒、ドリンク)

鷲羽窯
〒711-0931
倉敷市児島赤崎1754-3
尾鷲高明(080-3880-7267)
            
              

Posted by 陣 at 09:32Comments(0)イベント

2010年07月03日

石のアプローチ

廃材の家の南向きの正面。
入り口の前の石の段差のあるアプローチがある。
家の建ってる場所は花崗土を入れて地上げしてるため、そこと周囲に段差が生まれる。
そこに一列に石を築いてる。
段差は問題ないんやけど、問題は幅。
歩くのには申し分ないけど、ちょっと何かモノを置いたりするとたちまち歩きづらくなる。

前々から、家の周囲を石畳にする計画中にこの石の列を前に出してアプローチの幅を広げてから全部に石を張ったら気持ちええやろなー、と思ってた。
今回、大きな軒作り計画は電柱や丸太を柱として立てたものの、土壁に添わせて上げた梁以外の上モノはまだ決まってない。
と言うのも、解体屋の社長が「また、次々出ますんで。」というから4間モノ(7m20cm)の梁でも来るのを待ってから上げようと思い始めた。
ので、折角居る居候を使う為にこの石の作業を思いついたって訳。

来て早々に僕にコテンパンに怒鳴られ、早起きの僕に朝6時過ぎには大声で「オハヨー!」と起されるお遍路の二人は薪で玄米炊いたり、ビールの瓶洗ったりする。
キヨムくんは朝旅立ち、ノブくんを入れて3人体制になった。

その石の作業の前に不耕起の田んぼの草の勢いがイイ感じになってきてるんで、みんなで草取り。
お遍路組は田んぼに入るのも始めてで、ジャンボタニシの卵に目を丸くしてた。
それと、念には念を入れてまた「ハザ植え」。

田んぼでやってると、以前猪を持って来てくれて何日か手伝ってくれた高知のまーくんから電話。
「魚の大空」の魚を買いたいと。
県外のお客2人目やん!
まーくんは今は岡山に仕事で毎週行ってるんで、帰りに善通寺のI.C.で降りて魚を受け取るという寸法。
早速、大空くんに電話して、その日のウチに話がついた。
結局、廃材天国で待ち合わせして、ウチで瀬戸内の魚事情の情報交換。
ウチの近所の居酒屋や、親父の陶芸教室の生徒、向かいの美容室、すぐ近くの親戚、大工の棟梁のとこに集まるおっさん達、、、と着実に大空くんは商売を広げてる。

まあ、あんだけ実直にやってたら誰でも分かるわなー。
大変やと思うけど、そんなのは何やっても同じ。
自分のオリジナルスタイルを構築してコトを立ち上げて、自分が納得して継続できるための苦労などは山盛りやったほうがええ。
ウチは起業って雰囲気とちゃうけど、やっぱ一緒やと思う。
生活=経営やぞ。
商売も仕事も生活も「ほんとうに必要なモノやコト」にしか金を遣わない。
しかもそれは入ってきた金の範囲の中だけでやる。
これは僕のスタイルやけど、確実に不安要素がない。

結局、まーくんは夕方まで手伝ってくれた。
彼は高知の山の中で既に自分で古い家を直しながらの実践者なんで、キヨムくんと持ち上げた丸太の梁を羽子板ボルトで固定する作業をお願いした。

廃材天国に関心を抱く諸君。
くれぐれも言うとくけど、「ちょっと見学したいんです。」というお客は自由に見学してくれて結構。
そんかわり、手伝いもしてくれとは言わない。
泊まったりせずに15分で帰るなら僕も怒鳴ったりはせんよ。
泊めさせてもらう換わりに労働するというウーフ的な考え方も僕にはフィットしない。
何でもやって学びたい、吸収したい、根本から変わりたい、という「弟子型」の方がしっくりくる。
後、漠然と「田舎で暮らしたい。」「スローライフがしたい。」というよりは廃材天国に並んでるコンテンツの中でも特に「コレ」という事を本とかで勉強してね。
「〇〇くんの紹介で。」というケースが一番多いんやけど、紹介する人はせめて、このブログを紹介するとか、直接僕に電話してちゃんと面接するように言うてね。
更に、ほとんど「明日行っていいですか?」とか「今から行っていいですか?」のが大半。
せめて、2、3日前には電話してね。

以上、あまりにも人が来過ぎてパニック気味の廃材天国主人でした。
別に「陣くんも大変やなー。」と気を使ってくれなくてもいいよ。
ガチンガチンに本気な奴を受け入れるのは、いつでも来いという姿勢やからね。

気合入れて来んかい!!!




ええ感じに分ケツしてる黒米。
茎が赤くてヒエみたいーーー。


まず石をボコッと外してと。
この石組みはかつて僕一人で一日で築いたもの。
若者よ、しんどそうにするなよ。


こんだけ広げるとかなり気持ちええねー。
両端の杭には水缶の水平機で印を付けて糸を引っ張る。
水糸じゃなく最近は軽糸と言うて、糸がたるまない。
その糸のラインに合わせて直線を出して、高さは糸から160mm下げと、ちゃんと計る。


入り口の反対側にも丸太を立てる。
今までの土壁だけよりもグッとシマルね。
この上には短い丸太も準備した。
後の南側の上具が楽しみやなーーー。
やっぱ、出店とかよりは廃材建築の方が断然楽しいね。

  
タグ :お願い

Posted by 陣 at 06:37Comments(4)廃材ハウス

2010年07月02日

丸太の真骨頂

立てた電柱にコンクリ練って流し込む。
砂利、砂、セメントを角船で練る。
こういう作業はちびっ子たちも大好き。





電柱じゃない普通の丸太は枠を作ってコンクリを高くする。
こうしとけば電柱のように防腐剤が入ってなくてもそう簡単には腐らない。

僕は母屋に添わせて立てる丸太の物色。
上に乗せる丸太が太いんで、立てる柱も太くないといけない。
3人がかりで必死で立てる。



土壁の向こうがどういう構造になってるかは全部頭に入ってるんで、ラス網の上の土壁をラスごと破って穴を開けて、寸切りで固定。


丸太を持ち上げるのは得意のチェーンブロック。
ここは上があるんで、簡単にチェーンブロックを吊るすことが出来て楽。


うまいこといったーーー!

と、作業はノブくんとキヨムくんと僕とでスムーズにいったね。
結構晴れてみんな汗びしょ。
3時の休憩の時のスムージーが美味しい。
昨日は自家製すももジャムと自家製甘酒で作ってみた。
これはバッチリ美味い。

そうこうやってると、またまたお遍路さんから電話。
何としょうたくんの知り合いで、タカシくんという。
高砂から来てるんだと。
「何でも手伝います!」という意気込みやったんでOKした。

ら、夕方作業も終わろうかという時間になって、2人できた。
!!!???
二人も?
聞いてないしー。
で、ウチは善根宿とは違っていて、本気で労働する奴しか受け入れないよと説明した。
にもかかわらず、近所の大工さんに借りてた道具を返しに行って帰ってきたら、タバコ吸いながらゆったりしよるーーー。
これには大激怒!
「大体おまえらねー、作業が終わって飯の時間になるころにノコノコ来て何考えとんやー!」と。
「さっきも説明したやろがーーー、ドンドン動け動けー。」(脚色なし)
ほんと、徹底的に何でもしますから、という姿勢じゃないと僕は断じて受け入れるつもりはない。
そもそも主人が本気で毎日労働してるのに、僕のペースについてこれないゲストはお呼びじゃない。
「いやー、来てくれてほんとに助かったーと僕が心底思えないと受け入れる価値はない。

後でそういう僕の生き方の根幹をコンコンと語ることになったね。


もちろん連中も理解してくれたけどね。。


  
タグ :丸太

Posted by 陣 at 06:44Comments(0)廃材ハウス

2010年07月01日

最後の電柱建築

朝早く、いつも廃材を供給してくれてる解体屋の社長から電話。
「秋山さん、長い丸太要りませんか?」と。
大きな家を解体してるらしく、梁とか出るんやろな。

前々から、正面の(玄関ではないな)入り口の前に大きな軒が欲しいなと思ってた。
それより、石畳計画も途中、未完成のまんまやし。
最近のイメージでは石畳を拡張したいと考えてたんやけど、やっぱし先に上からやなとアイデアが湧いてきた。
とりあえず、去年しょうたくんと一日で作ったよしずの日除けを解体しながら考える。

えー。
昨日は来客多数で、塩の松本さんの友人で佐用の森崎さんがピザの窯を見せて欲しいと。
それと、僕のブログで知ってて、「魚の大空」から定期的に魚を送って欲しいという話の為に大空くんも呼んだ。
彼は猟師で最高の猪と鹿の肉をお土産に来てくれた。
そうこう喋ってるとアララトさんが行き着けの車屋に来てて、ついでに寄ってくれた。
で、みんなで昼ごはんを食べてると、神山の楽々ファミリーの所に居候してたキヨムくんが来た。
彼は3日ぐらい居るそう。
居候って、こっちからいつまで居てくれとか言うんじゃないんで、いつまで居る予定なん?と聞かないといけない。

午後になって、みんな帰って、ノブくんとキヨムくんと僕になって、本格的に軒作りに入る。
いつもの電柱掘っ立て工法なんやけど、肝心の電柱がもうわずか。
一軒目の廃材ハウスからすると随分とこの木の電柱を触ってきたけど、チェーンソーで切るときのあの猛烈なクレオソートの匂いがなくなると思うとさみしいもん。
角材の下敷きになってるのを引っ張り出してみると、短かったり腐ってたりして、しゃんとしたのは2本。
もう2本必要なんで、普通の解体材の丸太にする。
根元のコンクリートを多少高めにして水が入らんようにすれば腐るスピードは遅いからね。
廃材建築は全て、「ちゃちゃっと作ってしばらく持てばええ。」という発想。
未来永劫、半永久的に持つようにとかは全く考えない。
腐ったらまた作る。
廃材はいくらでもある。
オールOK、ノープロブレム。

ノブくんとキヨムくんがせっせとツルハシで穴を掘ってくれてる間に僕は丸太の物色。
今の廃材天国の在庫としては丸太が一番多いからヨリドリミドリ。
太さや長さ、腐り具合(苦笑)など、丁度いいのを選ぶ。
地中に埋める丸太が4本、うち電柱が2本。
母屋に2本添わせて立てるのが2本。
と、僕が丸太を引っ張りだしてるうちに二人が汗だくになって、穴を掘ってくれた。
まあ、軒やから70cmでええやろ。
で、みんなでわっせわっせと丸太を運んで穴に突っ込んで立てる。
仮の三脚をビスで固定して根元は杭を打ち込んで固定。
後はコンクリ練って流し込めば柱は完成。
いやー、速いし簡単。
しかもしっかりしてるし。
こういう丸太はマサに今、日本中で毎日毎日捨てられてる。
カーポートのような柱と屋根だけ、しかも屋根をポリカなんかでやれば一日で出来るからね。
文字通り日曜大工にもってこい。
倉庫のように壁作ったって、労力的にはしれてるで。
廃材天国は波板系は使わないことになってるんで、多少手間がかかるけど、、、。
それにしたって、有り余るタダの廃材がゴマンとある訳やからねー。
作り放題のやりたい放題。
今回の屋根は何使おうかなー?
どんなデザインにしよっかなー?
常に細かいことを頭で考えずに流れるように作業していく中で決まっていくもの。
直感と即興の出たとこ勝負。
いや、勝負じゃないな、勝つのが分かってるから(大笑)!

キヨムくんは和田山のアース農場で一年も居候して、自分でも山奥のボロ家を借りて一年も住んでる実践者。
部族との出会いからここまで来たノブくんと、大森さんや楽音楽日から縁のあったキヨムくん。
二人ともギターが出来て音楽好き。
ノブくんはカントリー、ブルース。
キヨムくんもソウルなどの黒人音楽。
タトゥー兄弟の二人で盛り上がったよ。


まずは解体から。


ポストを移動。


丸太を立てる。


夕方には4本立ったよ。


にこちゃん花火デビュー!

  
タグ :電柱

Posted by 陣 at 07:16Comments(1)廃材ハウス