廃材天国HP

2013年03月11日

ピザ窯完成

「かぐや姫プレイパーク」のピザ窯作り2日目。
1日目は土台、2日目は窯本体という土日コース。


まずは粘土を細かく砕く所から。


この粘土はウチでは陶芸に使ってるもので、粘性が強い。
いつもは砂を混ぜるけど、ここでは花崗土をフルイで下して使う。


粘土と花崗土と水を適度に混ぜて長靴で踏んで錬る。
何回もひっくり返してよく錬る。
均一になったらトントンと地面に叩きつけてサイコロにする。
この生のレンガを大量に生産する。


みんなが粘土レンガ作りの要領が分かってきたら、僕はピザ窯の枠を作りに入る。
まず、竹を割る。


土台の上に乗せてみて、大きさを見る。


今回は内側で直径120㎝m、高さ50㎝の窯。
ウチの移動式の窯もこれぐらい。
どんなに小さくても1mは欲しい。
大きい程使いやすい。


竹の枠完成。


僕が竹の作業をしてる間も、みんなワイワイと泥遊びに盛り上がる。


入口の鉄製のフタを置いて、粘土レンガを並べ始める。


近所のおっちゃんたちが珍しがって集まってきた。


粘土レンガの隙間を詰めて、表面の仕上げをして、パーフェクトに完成。


最後にボロ毛布をかけて養生する。
ここから一ヶ月間毎日叩いて締めていく。
それは竹森さんの仕事。

四万十川の中流から、ピザ窯作りを学びに来てたケンジくんはウチと同じく天ぷらカー。
ウチは2軒の店からもらう廃油が使いきれない程やけど、彼の所は足りないそうな。
近くで「四万十塾」のとーるさんがハイエースを2台も天ぷらカーにしてるからね。

それで、いつもウチに寄っては廃油を給油していく。
昨日はポリタンク4つ分。
軽油も上がってきたんで、換算すると1万円分を超える。
天ぷらカーになって、「燃料はタダが当たり前。」という感覚になってきたけど、改めてこう計算すると凄いよね。

廃油も廃材も街に近いほど供給は多い。
ド田舎にはタダで取りに行ける自然の産物も多いけど、廃材天国の市街地郊外での廃材生活というのは超効率的。
作業中にビスが足りなくなって、ホームセンターまで30分もかかるというのも堪えられない。

ケンジくんに限らず、四国の山中に移住してくる若者は増える一方。
そう、効率的で便利な世の中に疑問を感じて入植するのだ。
僕だって、一軒目の廃材ハウスの生活の時は今から比べると超ハードコアだった。
パートナーのあっこちゃんが、「自分で家作るんなら、電気、ガス、水道ナシの生活をしたい!」という超マゾやからねー。

今の僕のスキルがあればどこに行って何をしても生きていける。
廃材天国もいいし、山奥もいい、さすがに都会に長く住みたいとは思わんけど。



  
タグ :ピザ窯

Posted by 陣 at 07:33Comments(0)

2013年03月10日

ピザ窯作りスタート

まんのう町、「かぐや姫プレイパーク」のピザ窯作り。


4日間で作った東屋の中のコーナー部分にピザ窯を作る。
施主の竹森さんご夫妻により、砂利の周りはレンガで囲まれ、柱や筋交いにはオイルステンが塗装されていい感じになってた。


まずは敷地内から大きな石を持ってきて、土台の基礎にする。
四万十川の中流の西土佐町からケンジくんが来てくれた。
自分ちにピザ窯を作りたいそうで、一回作り方を見ておきたいと。

まずは土台を90㎝ぐらいの高さまで上げた上にピザ窯を作る。
ピザってしょっちゅう窯の中に出し入れするんで、そのぐらいの高さがないと作業性が悪いから。


石を並べた所に準備しておいた角材を置いていく。


角材をキャンプファイヤー状に二本づつ積み上げていく。
中には土を入れて踏んで固める。
その土が流出しないように、割り竹を差し込む。
オール石の土台が出来るほどは敷地内に石が少なかったので、角材を持っていった。
土や竹はここにはふんだんにあったんで、それを使った。


竹藪の下は理想的(粘りが少なくてよく締まる)な花崗土。


その竹藪から出る花崗土を掘って、下のピザ窯予定地まで運ぶ。
土日は予約して遊びに来る家族連れ多数の竹藪。
昨日も大勢来てた。


角材はビスで固定してドンドン土を入れて踏み固める。


角材の長さが140㎝、高さ90㎝で、一輪車に30杯以上の土が入る。


これで土台完成。


側面から見える割り竹がクール。

材料ありきでデザインが決まる廃材建築やこのピザ窯。
「あるもんで、、、。」という発想は決して後ろ向きでもなければ、妥協的なものではない。
その場にあるものを「おっ、コレ使えるじゃん!」と閃いて組み合わせることで、結果的に面白いデザインになってしまうのが妙。
こういう即興製作を13年もやってるから、いかなる場合でも対応できる。

かつてタイの田舎に2週間ぐらいのキャンプに行った。
会場はバントーファンという孤児院で、草木染めのナチュラル系の服を作って販売してる。
山岳民族の子どもたちや白人、日本人と入り混じった共同生活が楽しかった。
そこでも、「おっさんピザの窯作れるよ!」とアピールして、作ってしまった。
「そういう土なら池のホトリにあるかも。」とか、「針金や鋸はウチにあるよ。」という連鎖が起こった。
竹も近くに生えてた(日本の竹と全然違って使いにくかったけど)。
色んな人の知恵や道具や材料を「あるもんで」で繋いで窯は出来た。
バントーファンの中心のリーダー以外は英語も通じない中での、完全にジェスチャーでの意思疎通にも感心した。

今回のように、ヨソでの依頼の場合にはガルバリウムの波板や野地板、ステンレスの煙突、砂利、砂などは買う。
それでも、大半は廃材やそこにあるもんで出来る。
自分のためだったら、更にナリフリ構わずに全速前進だぜー。

家でも窯でも「こうしないといけない。」という呪縛から解放されると、超楽チンに出来てしまう。
あるのは、ほんの要の押さえるべきポイントだけ。
後は自由なのだ。

日本語的な理解での自由って、「何でもいいじゃん。」みたいな投げやりで滅茶苦茶なイメージさえある。
そうじゃないのだ。
自由=自立であり=自律だ。
その背景には絶対的な自然の摂理という、何ものも背けぬものがある。

それをコントロールしようという人間の浅知恵は無駄無駄。
そこに身を委ね、自分を解放することで、パワーもアイデアも湧いてくる。

解放出来ない理由を探すな。
今の狂気じみた常識に飲みこまれるな。

純粋な自らの直観を疑わずに進め!

やってみれば大丈夫なことに気づくから。
その積み重ねで、こんなにも自信満々に生きていけてる親父がここにおる!!




  
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Posted by 陣 at 05:21Comments(0)

2013年03月09日

廃材鉄工

いやー、ここの所、余裕たっぷりな廃材生活に珍しい激務、、、。
宇多津の塩釜の窯部分もやり直しがあり、ダイハードごっこしたり。
「かぐや姫プレイパーク」のピザ窯作りの準備も進めてる。

で、ひさしぶりの廃材鉄工。


いつもの鉄工所へ廃材をもらいに行く所から。
何を作るかと言うと、「かぐや姫プレイパーク」のピザ窯のフタ。


まず、こんな枠を作る。


プラズマ切断で鉄板から部品を取った、残りの格子状の廃材を利用してフタを作る。


蝶番と掛け金を付けて、薄い平トタンのような鉄板を針金で留める。
このクリーム色の薄い鉄板は事務用品の棚の扉をバラして取った廃材。
こういう素材は廃材天国内にはよりどりみどり。


こんな感じでちゃんと開く。


粘土で作るピザ窯の厚みは10㎝ぐらい。
その土を受けるために、廃材の鉄板を溶接して足して厚みを稼ぐ。
これで完成。

鉄工も予め設計図や材料の計算などは一切ナシ。
これは性格。
僕が設計図や計算が嫌いだからという単純な理由。
この即興的な行きあたりバッタリの方が楽しい。
深く考えずにサクサク進めるのがいい。
最初からこうやし、慣れてきた今となってはどういう順番でやればうまくいくかは頭の中でイメージできる。
説明のしようがないけど、必ずうまくいくようになってる。


丁度、昨日解体屋のダンプが下したてホヤホヤの廃材から、140㎝の角材を20本作る。
これは窯の土台の枠になる。
枠の中は土を入れて締める。


これはウチで使ってる陶芸用の粘土。
県内の綾川町の「陶(すえ)」という地名の場所から産出されてる。
かつて土管や瓦の材料にとたくさん使われてたのに、今ではサッパリ需要がない。
大量にストックしてる土建屋の社長が備前焼好きで、時々ウチの焼き物と物々交換でもらってくる。

さあ、これでピザ窯作りの準備完了!
今日と明日の二日間でワークショップ形式で作る。
ピザ窯もここの窯で20基目になる。
  
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Posted by 陣 at 07:21Comments(0)

2013年02月24日

コアラの仕事

宇多津の復元塩田の塩釜の修復工事。
コアラがいい仕事をした。


トロリーというチェーンブロックを掛ける道具。

耐火レンガの窯部分は出来てたものの、ステンレス製の釜の仕上がりを待ってた。


いよいよ完成して搬入。
入口を通らないため、斜めにして差し込む。
600㌔超という大物なので、ユニックで入口まで持っていって、中では移動式チェーンブロックで受ける。


何とか入った!


2、5m×1、8mの釜なので、かなりデカイ。


トロリーに掛けたチェーンブロックでガリガリ引き上げる。
ここからはコアラの本領発揮。
600㌔を超える釜を顔色一つかえずに持ち上げる。


無事、設置完了!


同時に新しいバーナーを取り付ける。


本番用のかん水(海水の濃度を濃くした、塩分18%のもの)ではないものの、海水を入れて試験燃焼をする準備。


バーナーの設置も完了して、満水になったんで初点火!


塩作りの職人さんたちに見てもらいながら、今までの釜の沸き具合との違いを確かめてもらう。


窯内部の構造を大幅に変えたにもかかわらず、うまく沸いたので一安心。
これで沸く時間がおお幅に延びるようなら、もう一度コアラで釜を持ち上げて、窯にもぐりこんで内部の構造を変更する所まで想定してた。
それも杞憂に終わり、感無量。

暗くなって家路につくと、あっこちゃんも留守にしてたみたいで、子どもたち3人だけだった。
何と、風呂を焚いて、洗濯物をたたみ、3人で料理もしてたよう。
煮物と蒸した玄米ご飯を3人仲良く食べてた。

何でもこなすようになったと普段から感心してたけど、全く大人が居なくてここまでやってるのを目の当たりにすると、僕でもビックリした。
野遊は最近では毎日学校に行き、宿題もこなしてるものの、改めてホームスクーリングの力を思い知らされた。
学校に行く、行かない、会社に行く、行かない、それだけじゃない。
自由で開放されると、こういう事になるんやなー、と感慨深い。





  
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Posted by 陣 at 07:09Comments(0)

2013年02月14日

キャスタブル

塩釜の窯がほとんど見えてきた。


耐火レンガ積みは終了。


ステンレスの釜が乗る窯部分の上はキャスタブル(耐火セメント)でレベルを出す。
これはそのための型枠。


ドローッと流しこむ。


練ったキャスタブルが余ったので、急いで家に帰って窯の正面のバーナーの口部分を作る。
しょうたくんに枠を作ってもらって、流しこむ。
バーナーの口部分にコンクリートのテストピースがピッタリ合ってラッキー。


更に余って、今度は五右衛門風呂の焚き口の修理を思いついた。
何か月も前から徐々に穴が広がりつつあったのを「そろそろ直さななー。」と思いながら毎日焚いてた。


錬るのと道具を洗うのを入れても30分もあれば終わる作業だけに、「いつでも出来るわ。」とやらずにいた。
こういうタイミングでやっつけで終わらせられるのが喜ばしい。


カブや大根の葉を豆乳クリーム仕立てにして、パイ生地を乗せたキッシュ。


しょうたくんの誕生日カレーの残りをオカユパンにつけて食べる。


バジルソースを練りこんだバージョン。


  
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Posted by 陣 at 07:55Comments(0)

2013年02月10日

初めての赤レンガ積み

窯の作業はいい感じにサクサク進んでる。


床は親父担当、壁面はしょうたくん担当。


床、後ろの部屋との仕切りまで完成。


僕はバーナーを据える部分の赤レンガを担当。
この作業は全く初めての作業だけに、慎重になった。
丁寧に時間をかけてやれば、素人でもそれなりにキレイにできるもの。

耐火レンガのメジの耐火モルタルはセメントのモルタルのように固まらないので、施工が簡単。
やり直しも効く。
でも、赤レンガのメジはセメントモルタルだけに、やり直しは効かない。
しかも、鉄筋も何もナシの一列積みだけで持たせないといけない。


レンガに水をしみ込ませたのを引き上げると、気化熱で表面が凍る寒さだった。


土歩が作った白菜と揚げの卵とじ。

10(日)は宇多津のオーガニックマルシェなので、前日のあっこちゃんは仕込みで大忙し。
僕も日中居ないんで、こういう時は子どもたちの出番。


こっちは野遊作の揚げだし里芋。
ほっこりした里芋と濃い目の餡はお酒にもご飯にも合う。

今朝早起きして、玄米オムスビと玄米ライスバーガー作りは僕の担当。
薪で玄米ご飯を炊く所からやからねー。
前日に作ったのではご飯が固くなって美味しくないし。

ピザの出店は自分の事として僕もそれなりに頑張る。
それ以外の出店に関してはあっこちゃんのマニアぶりにマトモには手伝わない。
本人は楽しくでしかたないから、寝なくても一心不乱に作りまくる。
僕はせいぜい子どもたちのご飯作ったり、援護ぐらい。
最近ではこうして、子どもたち自身でご飯や風呂焚きが出来るようになってきたから問題ないけどね。

こういうバランスが丁度いい。
夫婦して活動なり商売なりにのめりこむと、子どもたちはたまったものではない。
自画杜撰での左ウチワライフを実現した今となっては、「嫌なことはしない。」という事を貫くようになった。
いや、元々やりたい事しかしないからこそ、こういう生活を可能にさせ得るのだ。

もちろん、夫婦でお互いを尊重してコンセンサスをとってやってる。
コンセンサスには常に穏やかな話し合いばかりではうまくいかない。
掴み合いと罵り合いが必要な時もある。

何より、お互いに絶対に譲らないというぐらいで丁度いい。
その中で普段の働きぶりを見てたら協力せざるを得ない。
それで、結果的にリスペクトが生まれる。

本当のパートナーであればこそ、本気でぶつからないと道に反する。
こういうことが生きる中での礼儀というものだ。


  
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Posted by 陣 at 14:47Comments(0)

2013年02月07日

繊細な耐火レンガ作業

親父も現場に復活して、しょうたくんと3人で窯作り作業。


ステンレスのアンカーが入ったので、側面の壁を耐火レンガで立ち上げ始める。


同時に窯の底面の耐火レンガも敷き詰める。


側面は頑丈な3列積み。
特に、こちらの面はコンクリートが塩害でなくなってるので強くする。


正面のバーナーの口の両側からも耐火レンガを積み始める。

耐火レンガを積むのはコツコツと耐火モルタルを塗っては合わせていく作業。
一個積むごとに水平機を当てて、レベルを取りながら。
大きさが合わない所はダイヤモンドカッターで削りながら合わせる。

一つの単位が小さいので、築きあげるのに時間がかかるけど、ある程度積み上がった時の達成感がいい。
水平、垂直も超厳密に見ながらの丁寧な作業。
何でも慌ててバタバタと終わらせるのが信条の廃材天国の作業とは違う楽しさ。
実は世の中の仕事って、そういう落ち着いてコツコツと進めていくものの方が多いのかも。
今の二極化でワーキングプアとかが発生するまでは。


ゴマ油でイリコをバラバラにしたものをよく炒めて、厚揚げ、ハヤト瓜、カボチャを炒め煮にした。


カラシ菜の辛子マヨネーズ。


車麩とダイコンのスープ。
塩麹ベースの濃い味で美味しい。

  
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Posted by 陣 at 07:28Comments(0)

2013年02月06日

プロの仕事

久し振りの塩釜の窯作り現場。
どんどん気温の下がっていく寒い日になった。
と言うても瀬戸内海沿岸のココは氷点下にはまずならない。


窯の正面のバーナー取り付け口の枠を取り付けに来てくれた。
彼等は鉄工所のプロ集団。
慣れた動きでサクサクと仕事を進める。


コンクリートの躯体が塩害でなくなった部分は底の土間コンからアンカーを取る。
横に回してる細いアングルが釜の底のライン。
常にレーザーを当てながらの正確な作業。
バーナーの口もアンカーも75㎜のステンレスアングル。
こんなしっかりしたステンレスのアンカーは初めて見た。
ステンレス萌えな僕としては美しいビードの溶接面に引き込まれる。


大容量のエンジンウェルダーでクールな溶接作業。


鉄工職人が美しい仕事をしてくれてた。
その間にしょうたくんが奥の煙道の方の耐火レンガを積んだ。
親父は風邪でダウンして来てなかった。

いわゆるプロの職人の仕事はこういう窯のアンカーごときでも1㎜単位の仕事。
2㎜ずれてもやり直す。
ウチの担当する窯部分、その上のステンレスの釜部分、外側の左官仕事の仕上げ部分、あらゆる職人が同時に仕事をする。
お互いに段取りがあるので、他の職人の仕事も見計らいながら合わる必要がある。

考えてみれば当たり前やけど、今までやったことのない分野だけに超新鮮。
やはりプロの仕事は美しい。
使ってる道具もプロ仕様の堅牢で美しいもの。
バイスクランプでも見たことないカッコイイもの。

廃材建築や自分の使う陶芸の窯、ピザの窯などはセンチ単位。
2~3㎝ズレても何の問題もないどころか、その場その場で変更しながら合わせていく。
自分だけで仕事を進め、自分が把握して、完成してからも自分が使いながら修正していく。
こういう場合には全てアバウトな「現場合わせ」という即興作業でOK。

今回はこの新鮮なミリ単位の仕事を楽しんでる。
自分の所の仕事って、とかく「早よせなー!」的な慌てモードになってしまう。
むしろ、こういう頼まれた仕事の方が時間をかけても正確で美しい仕事が要求される。
そやし、自分の所のガツガツとした作業じゃないキチンキチンとしていくのが新しい。

プロというのはプロ仕様の道具を使いこなし、段取りを踏んで一つ一つの工程をこなしていく職人仕事。
それが長年培ったコツや数々の現場を踏んだ経験。

そういう経験ナシに建築も窯作りもやってきたけど、やってりゃできるもの。
経験を積まないとできないんじゃなく、やってるうちに経験がついてくる。
要は勉強や修行をしないとできないんじゃなく、イキナリ始めるのが勉強。
ぶっつけ本番が一番勉強になる。

勉強のための勉強みたいなのが一番ナンセンスだぞ!

  
タグ :プロ

Posted by 陣 at 07:15Comments(0)

2013年02月03日

3Kだからこそ楽しめる

ここの所、香川は暖かくて最高気温が15℃とか。
塩釜の窯作りの作業は超快適。


前日に打ったステコンの上に墨を出す。


しっかりした既存のコンクリートにも墨を出す。


残すコンクリートの境目をダイヤモンドカッターで切る。
180㎜の刃のグラインダーでギャンギャン切る。
道具がいいと作業が気持ちいい。


奥もキチンとカットする。


細かい所まで解体とハツリも終わり、墨も出したので、これからの作業が見えてきた。

解体や耐火レンガをカットするような作業はいわゆる「3K」と呼ばれる「危険、汚い、キツイ」作業。
廃材建築も3K。
その大変な労働をワクワクするエンターテイメントと捉え得るのはなんでか?

今までやったことのない、「どうやったやるんやろ?」、「出来るんかな?」という不安から、「おっ、こうすればいいんか!」という閃きや発見によって、開拓していくような所にワクワク感が起こる。
で、やってるうちにどんどん自分のスキルもアップして更にできるようになる。
この「出来るようになる」プロセスがとっても楽しい。
特に廃材建築の場合、測量、デザイン、土木、大工、左官、内装、設備、、、とあらゆる業種の工事を全部自分でやってしまう。
一つ一つの工事や作業が専門的にやろうとするととてつもなく深いのに、全部をプロ級に掘り下げるのは至難の技。
だからこそいいのだ。
やることが一杯あるってことは終わりがない。
だからいつまでも楽しめる。

分業化が進むのが面白くない根本だ。
餅は餅屋という意味では陶芸家は作品作りだけ。
窯は築炉職人に作ってもらう。
窯の建屋は大工さんに建ててもらう。
それでは自分の出番は作品作るだけになる。
それが飽きる根幹なのだ。

色々やってると、常に勉強やし、常に挑戦の連続。
この現在進行形のリアリティーが楽しいのだ。

昨日の180㎜のダイヤモンドカッターのような作業が超楽しい。
振動、轟音、粉塵にまみれてても、実は自分自身はクールな瞑想状態。
ハイなトランス状態になって楽しくない訳がないじゃん。


家では子どもたちがプチ廃材建築で基地を作ってたみたい。
  
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Posted by 陣 at 11:07Comments(0)

2013年02月02日

レーザーレベラー

塩の釜のやりかえ工事の、窯部分の作業進行中。


コンクリート躯体の劣化部分を徹底的にハツッてキレイにする。


同時進行で、親父には煙道の方から新品の耐火レンガを築いていく。
これは一旦水に浸して、耐火モルタルの定着を促すための工程。


耐火モルタルを練って、メジで高さを合わせながら水平を出していく。

僕は杭を打って、窯部分の墨出しをするための準備をする。
杭と野地板をビスで固定して水糸を張って、水平やカネ(直角)を出す。
直角は3:4:5の直角三角形で出せる。


が、、、。
僕がマゴマゴしてると、釜部分をやってくれてる鉄工所の社長がレーザーレベラーを持って登場してくれた。
この機械は置いただけで水平やカネは一瞬で出る。
こういう機械があることは知ってたけど、実際に本物を目の前で使うのを見たのは初めて!
ホントに凄い、凄いと連発する感動。
これはめちゃ凄いけど、ウチでの工事には必要ないし、これからも要らないもの。
買ってもウチなんかに置いておくとすぐに壊しそうやし、、、。


さすがに陶芸の窯を4つも作ってきただけあって、耐火レンガの扱いには慣れてる親父。


土間の基礎が割れて、墨が打てない所にはステコンを打つ。
ステコンとはその名の通り、捨てるコンクリートという意味だそう。
この部分に墨を打つことでその上の耐火レンガの施工や、普通なら型枠を組んでコンクリートを打つ確実性を約束させる。
こういうのは、半年以上も建築会社で働いてたしょうたくんの方が僕よりも詳しい。

臨機応変って大事。
こういう現場では精密性が求められるので、レーザーとかの意味がある。
それを廃材の家に適応させる必要はない。
全てが現場合わせの廃材建築では水平や垂直が多少ズレてようとも構わない。
今回の場合はそれでは通用しない。
下の窯部分がズレると、鉄工所で制作してもらう上の釜部分にも関わってくるからね。

要するに、「何のための仕事か?」を熟慮しないといけない。
「〇〇のための必要があって、この作業をしないといけない。」という理由が要る。
本来、「こうしないといけない。」という決まりはない。
決まりとは自分で決めるもの。
他人に決められるもんじゃあない。


レンコンの団子の揚げたやつ。


同じものを蒸したもの。
どちらもポン酢が合う。


山東菜、春菊、のらぼう菜のミックスお浸し。


ほっこりする薄味の煮物。
  
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Posted by 陣 at 07:27Comments(0)

2013年02月01日

ド迫力のバーナー

既存の窯の解体と同時進行で、先日備前から買ってきた新品の耐火レンガを搬入する。

現場にフォークリフトもないし、今度はユニック車じゃない2tダンプをリースしたので、一つ一つ手作業での積み込み。
どのみち、茅葺きの塩の釜屋内への搬入は手作業にならざるを得ない。


ダンプを横づけした高さが、積み込みに丁度いい。
一輪車じゃなく、2輪の車が絶対に倒れないし、重量物を運ぶ時にいい。
これはホームセンターとかにはないけど、金物屋で注文すると取り寄せてくれる。

しょうたくんの仮置きのアイデアが秀逸だった。
縦に積んでおくと、こっちで取る人が凄く楽になる。
こういう現場での何気ない工夫の積み重ねで仕事が楽になる。

高校生の時、アルバイトしてた鮨割烹の店での壁に貼ってあった、「早く、キレイに、丁寧に!」という親方の標語があった。
当時、「キレイで丁寧にして早いなんてあり得ないじゃん!」と心の中で思いながら山と積まれた皿と格闘してた。
器も高級なので、割ったりするとめちゃくちゃ怒られた。

自分が成長して、あらゆる仕事を余裕を持ってこなせるようになって、理解できる。
同じ仕事が、早く、キレイに、丁寧に進められるようになると、何より自分自身が気持ちいい。
これは農作業、廃材建築、薪生活と全てに通じる。
自分が気持ちいいい作業や生活とは無理のない、理にかなったもの。
自然界に無理ってない。
理不尽もない。
地震も津波も起こってしかるべき。
でも、自然の流れに逆らう人間のやることには無理が起きるもの。


全部で3t分(約1000個)搬入した。


一度外したバーナーを再度取り付けて、点火してみた。
ステンレスの釜部分がない状態での燃焼具合を見たかったから。
何もないので、低音の轟音でゴーーーッと激しく燃える。
何とスイッチが壊れて、常に全開モードで焚いてたそう。
そのお蔭で窯部分や上の釜も傷んだのかも。

この外したバーナーの利用法が何かないかなー。
ウチの陶芸の窯は薪なので、こんな大型のバーナー要らんし。
天ぷら油で焚けると面白いけど、灯油を買ってまで焚きたい用途はないわな。
薪生活にこんな大型バーナーお呼びではない。


窯の解体もキリのいい所までやり終えた。


帰ると、にこちゃんが得意の煮物を作っててくれた。
しょうゆと黒練ゴマの味付けで美味しかった。


これは椎茸を裏返しにした上に里芋のマッシュ、塩とニンニク、オリーブオイル入りのパン粉をまぶしてオーブンで焼いたもの。
塩がよく利いてて酒にも合う料理になってた。




  
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2013年01月31日

塩の釜の窯作り

またしょうたくんが来廃してる。

正月明けに訪れた県内の伝統的な塩作りの釜の窯部分のやりかえ工事の手伝いとして。


まずは上のステンレスの釜部分の取り外し。


鉄工所のベテラン職人たちによる工夫で釜を吊り上げる。


入口が狭いので難航するも、何とか出せた。
さすが、プロ!


ここからがウチの作業。
築いて20年にもなる耐火レンガの窯の内部はかなり傷んでる。
バーナーの熱と塩との劣化。
陶芸家ということで窯部分のやりかえ工事を頼まれたけど、この塩による劣化は陶芸にはない問題ですさまじい。


既存の耐火レンガは全部取り外して、やりかえる。


コンクリートの躯体部分も塩が入った所は腐食してボロボロ。


そのコンクリートも解体。
陶芸家として登り窯、穴窯を計4基築いた親父にも応援を依頼して、3人での作業。


工事で発生した耐火煉瓦の細かいガラは廃材天国の駐車スペースに敷くのに丁度いい。
どうしても、花崗土だけの駐車場って段々とぬかるんでくる。

これは廃材建築ではなく、全て新品のレンガにやりかえる正式な工事。
陶芸の窯とは多少違えど、火の流れを含め、窯に関しては専門家。
本業の陶芸の窯からピザの窯、こんな本格的な塩作りの窯の築炉までやるようになるとはねー。

あらゆる仕事に対応できるのは、自分の仕事に対する創意工夫や経験の蓄積だ。
今回の上の釜部分にあたってくれてる鉄工所の職人たちも優秀なチーム。
釜の撤去の様子の補佐をするだけで、猛烈に勉強になる。

「分らない。」、「やったことない。」というゼロから、「あんな風にやるんかー。」と知る所がポイント。
で、見よう見まねでやってりゃ出来るようになる。
その熱意があるか?

何ごとに関しても出来るようになった人間は、「別に大したことちゃうし。」と鼻で笑う。
他人からすれば血の滲む苦労も本人からすると、楽しくてしょうがない。

何かの目的のために、今はこの勉強を頑張って、、、。
将来何か始めるための資金作りに今は稼いどいて、、、。
ブッブーーー。
こういう屁理屈論理はダメダメ。

今、自分がやってる日常の手段そのものが楽しくない以上、崇高な目的を掲げる事はナンセンスだ。
「〇〇のため、、、。」というまことしやかな屁理屈を捏ねるな。

ダイレクトに生きろ!








  
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Posted by 陣 at 06:29Comments(0)

2013年01月09日

塩の初釜

瀬戸内海沿岸でも、この丸亀、宇多津、坂出までの浜は遠浅で昔から日本でも屈指の塩田地帯だった。
特にこの地域は「入浜式塩田」という潮の干満を利用した合理的な製法。

それが僕の生まれた70年代にはイオン交換膜製塩法にとって代わられて廃止するに至ってる。
製塩法の合理化は丸亀、宇多津、坂出という現在の大埋立地帯を作り、工業団地やコンビナートに直結した。


現在では宇多津の臨海公園の中に復元塩田がある。
しかも資料館的な展示のためじゃなく、ちゃんと昔の製法で塩を生産してる。
これは砂を竹のギザギザトンボで筋をつけてる作業。


砂にキレイな縞模様がつくと、ヒシャクで海水をかける。
乾燥するたんびにかけるそうな。
夏はよく乾くので頻度を上げるとか。

それで、塩のついた砂を中央のコンクリートの箱の中に集める。
その上から海水をかけて、下の甕に濃縮された海水を採る。
それを鹹水(かんすい)と言って、塩分3%の海水を18%にまで高める。

今度は箱の横に盛り上げてる砂を広げて同じ作業を繰り返す。
鹹水を運ぶのは昔ながらの天秤棒。
計量の意味もあって、ナミナミと入れるので70㌔もあるんだとか。

鹹水を作るのも運ぶのも重労働。
ここの職員は年中実際に作業されてる。
夏場の大変さは容易に想像できる。


18%になった鹹水は茅葺きの釜屋に運ばれて煮詰める。
この作業を煎熬(せんごう)といい、昔は当然薪で焚いてた。
ここでは灯油のボイラーで焚いてる。


昨日が初釜の神事。
取材陣も詰めかけて来てた。


ひたすら煮詰めていく。


まず、カルシウムなどの不純物が結晶化してくるのでそれを取り除く。
表面に浮いてくるアクは網ですくう。


焚き続けること5時間で完成。


一度に生産できる量は約100㌔だとか。


最後に残ったニガリは釜の横のオトシに集める。


これがニガリ。
ニガリは純正の豆腐作りに欠かせないし、ご飯を炊く時にほんの数滴入れたりしてもいい。
1000倍とかに薄めて畑にまくとマグネシウムの補給となって、よく野菜が育つ。

いつも愛用してる天草の「小さな海」という松本さんの塩もこうして煮詰めて作られてる。
松本さんの所では流下式というこの入浜式の後に登場した製法で鹹水を作り、薪で焚いて煮詰める。

「昔ながら」というノスタルジーが大事なんじゃあない。
一番ハッキリと違いが出るのは塩化ナトリウムの割合。
JTのイオン交換膜塩は99%が塩化ナトリウム。
昔の製法で作られた自然海塩は80%台。
後は、海に含まれるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルが含まれる。

動物の身体の血液や体液は正に海水の成分に近い。
汗や尿で失われる塩分を常に補わないといけないのと同時に、ミネラルも一緒。
イオン交換膜塩で補えないミネラルをサプリメントで補うのは困難。
自然に決定されてる、海の成分なり、血液の成分を人間が作りだすことはできない。

言わば、自然海塩が天然のサプリメントなのだ。
天草の「小さな海」
高知の「美味海」、「あまみ」、「土佐の山塩小僧」
長崎の「海の子」
こういう塩。

値段で見ると分かりやすい。
500gで1000円ぐらい。
JTの「食塩」が5㌔で500円。
その中間に位置するのが1㌔300円ぐらいの赤穂の塩、伯方の塩、シママースというレベル。
これらは外国産の岩塩にニガリを加えて、それっぽくしたもの。

他にも「高温焼成」とか「アンデスの塩」とか特殊な塩も多い。
やたらと高いのは普段使いとして使えない。
岩塩も元は海の塩だけど、結晶した時代や掘られる場所によって、成分がマチマチ。
ウチでもベジマヨネーズを作る時などごくたまに「ブラックソルト」というのを使う。
でも基本は海水を濃縮して煮詰めるか、天日乾燥した塩が望ましい。

500gで1000円払えば、しばらく持つ。
実質本位なこういうものをケチって瓶に入った健康食品を買うのはナンセンス。
ウチでは梅干し、味噌、タクアンなどに使う塩も全て、天草の「小さな海」。
タマタマ松本さんとのご縁でそうしてるだけ。
高知の塩もいいし、この宇多津の塩もいい。

客観的にどうのこうのよりも、自分が納得する設定にしないといけない。
〇〇がいい、△△が悪いというのは自分の中で決める。
玄米にしろ、脱砂糖にしろ、こういう塩選びにしろ、ウチの家族が10年以上という単位で実践してきてすこぶる調子がいいからそうしてるだけ。
風邪で寝込むことも、ダルくなることもウツになることもない。
スーパー健康優良状態。

自給自足だろうが、企業戦士だろうが、人間は身体が資本。
その身体を作るのが「食」。
その要の塩やからねー。
身近にもこういう素晴らしい塩作りが残っててよかった。

  
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2011年06月06日

移動式ピザ窯モデルチェンジ

最近は出店も少なく、今のうちに次の移動式ピザ窯の出動に向けてリメイク。

常に、軽トラを運転しながら「ちゃんと窯って付いてきよるんかな?」と心配になる。
もちろん、スーパー田村さんの指導を受けながら作った牽引システムは全く問題なく、鉄材が劣化したり、無理がかかって激しくすり減ったりしてる様子はない。
それでも、「もしかしたら、、、?」と、何かあって、窯が外れたりすることはあってはならない。
当然、後続の車にドッカーンとぶつかって大事故になる。


真ん中の上から突き刺した5分の鉄筋は抜けないように、ワリピンを入れてある。
トラクターなんかの農機具でもこういう風になってる。

ここの所、「もし、今の牽引装置が外れても大丈夫な安全装置を作りたいなー。」と考えてはいた。
ワイヤーかチェーンで保険的に二重に繋ぐというアイデア。
金物屋かホームセンターに部材を見に行こうとした瞬間、もらってきてる廃材のチェーンの存在を思い出した。


コレ。


これはシャックルというチェーンを脱着するための金物。
先日、解体現場から取ってきてたもの。


コレは鉄工所の廃材で、カットしてチェーンの端に溶接してシャックルにかける部材を作る。


こんなん。
「ジョジョ」の空条承太郎の学ランに付いてるようなデザインになった。


で、こうなった。
ちゃんと毎回簡単に脱着できるようにした。


本当は、最近ピザ窯の焼き係を担当してくれてるハラさんの要望で、コレを作ってた。
ピザを乗せて焼く鉄板を途中で引っ張り出して、180°回転させる。
コレがあるとスムーズにその作業ができる。

そこから、「折角溶接機も出したし。」という流れでついでに作った。
「こういうのがあったらええなー。」と思いながら、「おっ、この廃材で作ろ♪」と閃くのが楽しい。
で、作業しながら「もっと、こうしたらええな。」という臨機応変なアイデアで仕事を進める。
この「直感」と「即興」の力はやればやるほど進化する。
それを磨くのが廃材建築なり、廃材鉄工。

ま、大人の遊びやね。
で、この公式。

遊び=仕事=生活

これが廃材天国の根幹だぜ!






  
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2010年04月04日

窯の蓋完成

やっと、移動式ピザ窯の蓋を作ることができた。
昨日完成した。
大きな口なんで、厚い鉄板で作ると重くなるし、廃材の鉄片で作るんで、大きな面積は難しい。
で、フレームを6mmの鉄板の廃材で枠だけ作り、内側に平トタンを貼り付けて、口を塞ぐようなアイデア。
まずはフレームの強度を出す為に四角い枠の中に斜めに補強を入れる。
思いつきで、適当に斜めに色々入れていく。
こういう即興のデザインはほんとに楽しい。

現地に着いてから火を入れてたんでは間に合わないんで、廃材天国である程度焚いてから現地に向かうという段取りなんで、窯を焚きながらしかも、口を開けっ放しで走る訳にはいかない。
なので、この開閉式の蓋は必須。
ジョイで溶接用の蝶番と掛け金を買って付けたらパーフェクト!

建築士わきおさんのアイデアで、親しい建設系の会社の社長にお願いして、ユニックなり回送車で現地まで運んでもらえば、どこでも持っていけるやん、と。
そっかーーー!!!
自走しようとするから遠くは無理やと思い込んどったけど、積んで行けば遠くても可能やんー。
しかもイベントのある日は会社が休みの日やし!
そういう兼ね合いを利用してうまくすればかなり可能性は広がるね。
丸亀の通町商店街が限界かと凹んでたけど、これは発想の転換やね。
いやー、ワクワクしてきたー。
何しろ、廃材天国で薪で窯焚いてるならいざしらず、よそで薪で焚いてる事自体で超インパクトでかいからねー。
窯の見た目もドンドン迫力強くなっていくし。


まずは枠の部品を溶接して作る


0、35mmの薄い平トタンを針金で枠に固定してるだけ


溶接用の蝶番


掛け金


これが完成の絵、キマッタ!!!
  
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2010年04月01日

装甲窯

親父と共同で焚く、陶芸の窯焚きの予定がゴールデンウィークに決まった。
熊本の「虹の岬祭り」に行きたい気持ちもあったけど、、、。

また解体屋に電話して、焚き物の段取り。
「最近、引き合い多くなってきてますか?」と社長に聞くと、ハウスで野菜を育てるボイラーの熱源に廃材を利用したり、昔からやってる風呂屋が燃料にしたりと、コンスタントに需要はあるものの、圧倒的に供給量の方が多く、いつでも持っていけるよ、という話。
「キロ15~20円の処分費がかかるから、欲しければ前もって連絡さえくれれば、喜んでもって行くで!」と向こうもこっちもお互いに嬉しい関係。

それより、作品作らなーーー。
最近ご無沙汰なんで、作りたい気持ちもあるにはある。
でも4月は日曜日の予定は全部決まってるし、小豆島にも陶芸のワークショップの講師として行かないかんし。
あっこスイーツの需要も高まってきてるんで、米飴などの雑用は僕がやってるし。

まあでも、二階の工房が半分展示場になり、後の半分を工房に出来るメドがたって、ロクロもリュウくんが居るうちに二階に上げた。
そういう意味では、いよいよ二階を工房として機能させる時が来たって事。
一番最初に出来て、一番機能してなかったからねー。
居候の部屋としては機能してたけど、、、。

それと、まずやっとくべき仕事は「ピザ窯の補強」。
初めてけん引してみて、やはりひび割れが凄い。
はじめから、窯の外側も鉄のフレームを作って補強しようとは考えてたけど、まだ出来ていなかった。
こんどの移動は18日の善通寺のアートマーケットなんで、それまでには間に合わせないとね。
早速昨日やり始めてみた。
やっぱし、創作は楽しいね。
何せ、廃材の鉄材がふんだんにあるし、自由に作れるのがいい。
溶接、建築、陶芸、料理、と何の分野で創作しても、自由じゃないとつまらない。
「こうでないといけない」って自分がそう思い込んでるだけ。
その囚われから自由にならないと、楽しい訳がないやろ。
もちろん、強度なんかは当然踏まえた上で。

えー。
毎年恒例の「究極の味噌作り」もやるでー。
日にちはこの日しか開いてなくて、4/11(日)。
豆は宇多津の「久保さんのとうふ」の信州産無農薬ナカセンナリ。
麹はもちろん、ウチの手植え、無農薬、天日乾燥の米を麹屋に発酵してもらう。
塩は天草に行った時に一日だけ手伝った「天草塩の会」の松本さんの手作りの本物の塩。
毎年5~10人程一緒に仕込んでる。
みんなで外で大釜で豆を炊いて、鋳物のミンサーでウニウニと潰して、麹と塩を混ぜてボールにして投げつける。
発酵文化の日本人にとって、基本的な仕事。

このスペックの味噌はまず売ってないからね。
一緒に仕込みたい人は募集中!


とりあえず、泥でヒビを埋める


ヒビの部分に沿って鉄をくっつけていく
もうちょっと増やさないかんかな?  

Posted by 陣 at 07:13Comments(2)

2010年01月20日

テールランプ、旅人、窯焚き

いよいよ、テールランプとウインカーの配線。

これは車屋の友人Yo!!さんに、予め相談してた。
それぞれ色の違う細い線を4種類用意するように言われてたんで、ホームセンターで買う。

実際の配線の部分は彼の店に持っていってやってもらった。
夕方完成して取りに行くと、ちゃんとランプ類が連動して点くようになっとるーーー!!!
テールランプが廃車から切り取ってきた部品やっただけに、ちゃんと点くかどうか不安やったけど、うまいったねー。

それと、昨日は突然旅人がやってきた。
何の連絡もなく、突然。
50ccのオフロードバイクで一月程、旅してるんやって。
別にウチのブログとか読んだ訳じゃなく、友達にウチの噂を聞いてて、「丸亀」「多度津」という地名のキーワードだけでたどり着いたそう。
とりあえず「作業するなら泊まってええよ。」と促したけど、どうも前日にバイクが立ちゴケして、その時に腰を痛めたそうで、あっこちゃんが,こんにゃく湿布を準備した。
作業も、労働系は辛そうなんで、たくさんもらってるみかんをジャムにしたり、ドライキウイ作りなど、保存食作りを手伝ってもらう事にした。

今日は前に一度来て、改めて一月ぐらい手伝わせてくださいという、居候希望者も来る。

後、親父の陶芸の窯焚きも今日から。
今はガスバーナーで「焙り」という湿気を抜く段階。

窯焚きは僕の担当は夜中の1時~朝の9時まで。
僕は夕方早めに寝て、夜中に窯焚いて、朝に交代して、夕方まではピザ窯作りの作業が出来る。
大きい方の窯なんで、10日近く焚くからね。
ここの所の日記を読んでくれてる人は分かると思うけど、今回は僕は陶芸の作業は全くしてない。
親父と親父の教室の人の作品を焼くという事。
ピザの窯の方が大事やからねー。
ま、全く陶芸を辞めることはないと思うけど、今回僕は窯焚きのスタッフとしてだけ手伝う。

月末ぐらいまでは毎日24時間誰かが焚いてるんで、1200℃の炎なり、窯の前での宴会なりに興味ある人は、純米酒抱えていつでも来てねー。
実はさっき、廃材天国おかかえの魚河岸から電話で、また鮮度のいい破格の魚が出たそう。
タナゴ、ワチ(ママカリ)、鯖など。
酒の肴作らなねー。







  

Posted by 陣 at 08:17Comments(0)

2009年08月14日

ティピー完成


ピザ窯にティピー型の雨除け完成。
最近、薄くて幅広の板系の廃材が少なくなってて、なんとかかき集めて使った。
まともな厚い板はもったいないんで、こういう所には使いたくないというのもあるんで、葛藤しながらの材料選びとなる。
これはいつもそうなんやけど、、、。

ハセヤンとこみたいに材料がふんだんにあったらなー。
廃材天国ではこの焦げた木と製材所のペラペラの板の組み合わせは定番。
これはこれでデザイン的には悪くないね。

15基作った今までの窯には、屋根すらギリギリの小さなものしかなくて、風雨にさらされて表面が傷んでる窯も多数。
こうして二重にガードしとけば痛みはなくて済むやろう。

ハセヤンのコンセプトである、設計図なし、その場のインスピレーションだけでじゃんじゃん作っていく方法は慣れてくると超アーティスティックな家作りとなる。
デザインはその場で決定される。
ここにこの木、こっちにこの薄いので隠して、ゴツイのをよく見える所に、、、とその場の瞬間瞬間での判断。
これが材料もなくて、イライラすることもあるけど、慣れてくると「こうでないといけない」というものがなくなって、あるものでどんどん進むようになる。
逆にないことで全く違うものを使うアイデアが閃いたり、全然違う工法に切り替えたりと、それが閃く瞬間とその閃きを行動に移す瞬間、ここが一番ワクワクする。
今、書店に並んでる「丸太人」という創刊号の雑誌の表紙と巻頭特集にハセヤンと彼の廃材建築のレストラン、カナディアンファームがデカデカと載ってるで。
僕が訪ねた6、7年前からするとまた更に進化しとるーーー。
是非立ち読みしてちょ。

今回はたいした大きさじゃないし、丸一日でできた。
それでもこういう要素が随所に詰まってる。

後はピザパーティーやねー。

今決まってるのは10/17(土)のテント芝居「劇団どくんご」の時。
芝居は7時からなので、朝10時から夕方までは「廃材天国手づくり市」を開催。
そこで、ピザ焼き体験&スムージー!
後はゾラくんの魚の解体、ゆかりちゃん、イトコのテルミーの布雑貨、ココペリのパン、どんぐりランド、アララトさんはイイダコ(?)、、、。
まだまだ出展者募集中ーーー!
一応無添加の手づくり品なら何でもええよ。
10m×10mの単管のどくんどのテントの周りに小さなタープテントなんかをパラパラと建てて、常に異空間な廃材天国を更に加速させたお祭り会場にしてしまうでーーー。
17日は土曜なので、テント持参での泊まり組も歓迎。
17日の夜はみんなで打ち上げで呑もうかね。

その前に9月にやるかどうしよかなー。






  

Posted by 陣 at 08:36Comments(1)

2009年08月12日

業務用のカマドの依頼

昨日は岡山の県北「百姓屋敷わら」の船越さんの次男の耕太くんと研修生のアキヒロくんとの2人が廃材天国へ。
http://www.wara.jp/index.shtml
僕があっこちゃんとわらを訪れたのは12、3年前の結婚する前。
まだ僕は自然食とか玄米なんて聞いたこともなかったころ。
泊まりはしなかったんで、昼のランチを食べたんやけど、野菜のテリーヌやカボチャのコロッケはすんなり身体に染み入る滋味深い美味しさやった。
思えばこれが玄米と野菜の世界に引き込まれるきっかけやったんかも。

先日高松の松見歯科のたまさんから電話で、船越さんが大きなカマドを作りたいという話。
で、船越さんに代わり、こういう条件でやってますと話し「じゃあ息子を行かせます。」という話になってた。
何でも耕太くんとアキヒロくんの2人でこれからわらの庭先にでっかいカマドを作り、国産小麦で無添加のうどん屋を開きたいそう。
今まで僕の作ってきたピザ窯なり、カマドはイベント用でたまにしか使わないというケースが多かった。
今回は毎日使う前提。
しかもうどんを茹でるんで60㎝の羽釜が2つと80cmの平鍋が一つの3つの窯を作って欲しいと。
毎日使うんならレンガで堅牢にする手もあるよと提案したけど、彼らのイメージは角のない昔の黒漆喰磨きの本格的はカマド。
なんちゃって工法の僕のカマドで漆喰磨きはまずできないよと左官の本を見せて説明した。
でも彼らはどうしてもレンガとかじゃなく、土にこだわりたいと。
そりゃわざわざ薪で焚いてうどん屋始めるぐらいやからねー。
トップの羽釜のかかる部分に、もし吹きこぼれてもいいようにステンレス製の縁を作って本体が濡れないようにすれば大丈夫かな、という方向になった。

問題は粘土。
うちにある2種類の粘土を触らせて、こういう粘性のものを1~2tは用意してくれと頼んだ。
岡山なら備前焼の粘土もあるけど超、超高い(最低でも1t5万はする)粘土代に5~10万もかけんでもええし。
彼らにはタウンページで土建屋を片っ端から当たって建設残土という名の粘土を探すように指導した。
このタウンページローラー作戦は僕の廃材入手ルートの原点やからね。
今年中に作れたらという希望なんで、1~2ヶ月かかって粘土が見つかれば大丈夫。
先日の兵庫のまっくろくろすけでも電話やメールのやりとりだけだったんで、田んぼの表面の作り土のような有機物だっぷりの土を準備してくれてた(もちろん使えなかった)。
かつて小豆島でも似たような事があった。
中々粘土と言うても窯に使えるスペックのものは中々ない。
土建屋に声をかけてじっくり待てば残土として出てくるんやけどなー。
彼らは粘土なんか残土という産廃扱いやし、処分にお金がかかるぐらいなので、喜んで2t車なり4t車でホイホイ持って来てくれる。
今回は直接打ち合わせに来たんでビニール袋に少し粘土を入れて「こういうのやで、これを土建屋のおっちゃんに見せて頼むんやで。」と念を押した。

彼らも既にドラム缶に羽釜を乗せて焚いてたり、あちこちのカマドを見学に行って下調べをしてたんである程度話も通じ安かった。
はやから2年ぐらいで軌道に乗せて岡山の街中に出店したいと意欲に燃えてる。
とらぬ狸の、、、やけど、親父がわらの船越さんやからなー。
成功する可能性は十分やな。
まあ、僕にはそんな商売の話はどっちゃでもええけど、、、。

それと釜が3つという事は窯も3つ、しかもどの釜も大きいんで、かなりの労力。
僕は窯作り職人じゃないんで何週間も泊まりこみで仕事はしたくない。
例によって2、3日で勝負をつけたいんで、窯作りイベントにして人を集めろとも言うた。
まあ、わらの知名度やったらすぐに10人や20人ぐらい集まるやろ。
わらで窯作りのワークショップをする事になるとはねー。
楽しみや!

おととい干してた瓜が乾いてびよーんとなってきた。
これは雷干しというそうで、乾くと稲妻のようになってきた。
これを小さく切って、醤油漬け、酢油漬けにすると本に載ってた。
これはいろいろ応用できそうなんで、あれこれ試してみよう。

  

Posted by 陣 at 06:29Comments(0)