2009年11月07日

からくも脱穀終了

5、6日とハゼ(稲の乾燥用の木)に吊り下げて乾かしてて稲の脱穀。
ここ3年、バインダーで刈ってバーベスタで脱穀という30年前のスタンダードスタイルでやってる。

近所のおっちゃんに貰ったバインダーとハーベスタが今年はどちらも限界にきてて、かなり作業は難航した。
って言うても稲刈りに4日、脱穀に2日やからええんちゃう?
ちなみに普通サイズのコンバインなら全部で一日で終わる作業。
まーでも、コンバインで刈ると乾燥機のボイラーで乾燥させんといかんしね。
自然農の川口さんから聞いた「刈って干してる間にも稲は生きてて、茎の養分を籾に蓄えてるんだ。」という話にえらく納得したのを思い出したね。
3反あるんで、オール農機具フリーは大変なんで今のこのスタイルでしばらくやろかね。
徹底的に力んでコダワルよりもまずは自分たちが楽なスタンスでね。

実は90になる僕のばあちゃんが「長いことかかってフが悪いきん私がお金出してやるきん来年からコンバインで刈ってもらえ。」と言い出した局面があった。
コンバインの刈り賃は一反で2万4000円という相場。
そりゃ、普通サイズで300万、賃刈りを請け負うような大型のだと700万とかやもん、、、。
この「フが悪い」というのは「風ていが悪い」の讃岐弁で、年寄り連中はみんなが連発する愛用語になってる。
そもそも今の秋山家の稲作りは「農業」じゃなく「農的遊びの延長」なんで、お金が高い安いとか、ましてや早い遅いなどという尺度はお呼びでない。
でもね、お金に換算すれば、うちの農薬、化学肥料、除草剤フリーのオーガニック米の相場は30㌔1万5千円。
一反に7俵ぐらいは採れるから3反で20俵ぐらい。
てことは40体できるんで60万。
年間、集中的な作業はほんの何日かでこんだけの価値やからねー。
(ちなみに普通のお米の相場は30㌔で6000円切ってる、、、)。
もちろん水の管理や苗代作りや何やかんやあるけど、うちで消費する無農薬米が60万とは驚きやね。
という、屁理屈はばあちゃんには通用せんけどね。
でも理解は無理でもちゃんと、繰り返し伝える事が大切。
もちろん口だけでは何にも伝わらん。
楽しい労働を日々実践し続ける事やぞ。

実はばあちゃんの心配の根拠は「お父さんが疲れとるが、身体壊してしまうが。」というのがあった。
確かに親父はやたらと最近しんどそうにする。
それで作業が長引いて大変そうとの気遣いからという事やった。
年のせいというよりは、事実しんどいような身体の使い方をしてる。
古武術や気の勉強したらええんちゃうの、と思ってしまう。
それに同居の無職のユルユル系の源に、ロクに陶芸で儲けてもない長男と、ばあちゃんの心配は「私や長生きしても何ちゃええ事ないわ、早よ死にたい、、、。」という一同シーンとなるキメ台詞でシメる。
そこで源が「見てみー、ばあちゃんこの空気、みんなが嫌な雰囲気になるやろー。そんだけ心配できるんやきん元気なもんや!まだまだ死なへんぞ!」と明るく突っ込む。
この言われっぱなしでない「明るいニート」は最近益々成長してる(いい意味で)。
ほんとにばあちゃんは90にして尚気丈でボケるヒマもなく、みんなの事を考えてくれてる。
そういう意味ではありがたいよねー。
親父に楽に取り組めるようになって欲しいし、僕や源がもっと積極的に日常の田の管理なんかもやったほうがええんやろな。
でも船頭は親父やからあんまし、僕が仕切るのもね。
とにかく、今日のキーワード「楽しい労働」に徹するしかないよね。

まー、機械も僕より長生きしてるような骨董品やからね。
バインダーはタイヤがイカレて、ハーベスタはベルトが3本も切れかけやった、、、。
そういうのは近所の農機具屋のプロに頼んで直してもらった。
一軒目の廃材建築の時、オーナーの河野さんに口を酸っぱくして言うわれた「サラの機械は少々無理しても壊れんけど、ボロ程丁寧に使わないかん。」と言われてたのを思い出したね。
始めの頃は一時間ユンボに乗って、後の時間は外したキャタピラを入れるのに四苦八苦して一日が終わるというのがしょっちゅうやったからね、、、。

今回も一日目はほとんど作業にならんかったけど、機械の調子を伺いながら2日目で全部脱穀できたんやからええんちゃうの。
こういう時に農機具屋は「今のハーベスタなら40万もあればバリバリですよ!」とセールスする。
だからー、バリバリでなくってええんやって!
このボロを上手く直しながら使うプロの河野さんや田村さんという師匠に一軒目の時に徹底的に世話になってるので、僕もそういう美学めいた価値観がある。
お金云々よりもオモロないんよ、新車や新品って、ワクワクしないんよ、全っ然。
あの「天空の城ラピュタ」に出てくるママの海賊船のような河野さんの籾摺り場へ今日籾摺りに行く。
それはそれはワクワクやでー。
天才やー!
映画にワクワクするヒマがあったら自分が主人公の人生という映画をワクワクさせよーぜ。
次の日記に譲るけど、それこそ自力で電柱で建てた籾摺り場、30年40年前の乾燥機は30台を超え、5万で買ったフォークリフトも現役で働いてる。
籾摺り場には籾摺りに来る人の差し入れが絶えることなく仲間で宴会。
まさしく近未来型の農村の姿。

ほんと、一軒目の廃材ハウスを河野さんの土地を借りて出来たことは本当にありがたい。
その精神が今の廃材天国に根付いてるんやからねー。

作業に必死で写真はない、、、。


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